こうしたさまざまな立場からの意見、特にユーザー目線からの意見は、普通に学会で発表しているだけでは、なかなか得られにくいものです。

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進化するアカデミア 「ユーザ参加型研究」が連れてくる未来

先日、ニコニコ超会議3に行ってきました。ニコニコのイベントは初めてだったんだけど、あんなことになっているとは。全くもって世間知らずでした。ユーザを主役とした楽しくも密度が高いイベントでした。

イベント参加の目的は ニコニコ学会β を見学するため。このニコニコ学会βのシンポジウムも最高でした。初日の方に行ったのですが、第6回・研究100連発なんて最高に面白かった。語りたいところですが、これはもうホンモノをみるしかありません。

第6回ニコニコ学会βシンポジウム ~魔術師たちの楽園~@ニコニコ超会議3[DAY1] の15:00~ 4th session「第6回・研究100連発」だけでも観るとこのアツさが分かると思う。ぜひ観て欲しい。

さて、このニコニコ学会β「進化するアカデミア 「ユーザ参加型研究」が連れてくる未来」からの引用。科学(研究は科学に限定されないが)が社会と両輪で発展するための根源的でかつ重要なテーマだと思います。

子供向けの科学教室や幅広い年齢層を対象にしたサイエンス番組など、一般の人に科学の面白さを知ってもらう機会は私が子供の頃に比べて、やや少なくなったかと思います。「宇宙ってスゲぇ」「アインシュタインってスゲぇ」「人体ってスゲぇ」。科学の本や番組を通じてシンプルにそう思ったもんです。

しかし、本当の科学・研究はそんなにおおざっぱで広範囲なものではなく、非常に狭い分野のたくさんの研究で成り立っています。特に最近の科学の進歩は概念的にも技術的にも込み入ったものが多く、一般の人に説明したくても、前提知識の水準にバラつきがあるのでどうしても説明しきれない。また基礎科学分野など、技術を反映した最終成果から距離のある研究はやはり具体的に訴求しにくい。

例えばそうであって科学は「分かる人」だけのものであってはならない。これは科学者にとっても社会に暮らす一般の人にとってもだ。

もっと研究者には量的にも質的にも多様なフィードバックが必要と思う。思いもよらない人やアイデアとのつながりがないとイノベーションはおこらないし、また科学を身近なものと考える社会でなければ、科学の発展と引き換えに発生するだろうトレードオフを他人事として責任をとらなくなってしまう。

人と人、研究と社会をもっと結び付ける必要があるし、この意味でニコニコ動画がプラットフォームとしてとんでもなく凄いものであることに、遅まきながら勉強しました。いやいや科学って、研究って楽しい。実に面白い。



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波形研究所 所長

WAVEFORM LAB(ウェーブフォーム・ラボ) は音楽制作、デジタルライフ、イノベーションをテーマとするサイトです。

1997年、伝説の PDA、Apple Newton にフォーカスした Newton@-AtMark- を開設、Newton や Steve Jobs が復帰した激動期の Apple Computer のニュースを伝えるサイトとして 200万アクセスを達成。2001年からサイトをブログ化、2019年よりサイト名を WAVEFORM LAB に改称、気になるネタ&ちょっとつっこんだ解説をモットーにサイトを提供しています。

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