研究者ソーシャルプラットフォーム(を目指す)コラボリー(COLABORY)

投稿日: カテゴリー: BIZ

コラボリー

ちょっと仕事の宣伝をさせてください。昨年末より新規事業開発室を担当しておりまして、全く不慣れな「研究業界に資するサービスをやってくれ」ということで、半年いろんな方にお会いし、ピンボールのように壁とフリッパーに激しくぶつかりながら新サービスを企画してきました。新しい世界に飛び込むのは好きですし、トップ研究者、知見者の方や、事業にチャレンジしようとしているアントレプレナーとの出会いもあり、なんとか今週はじめに、コラボリー/Grants(研究助成) としてスタートさせることが出来ました。

日本の研究アウトルック

ここで日本の研究について少し整理をしておきます。

日本の研究者数は、総務省の科学技術研究調査(平成25年度版)*1 によると、研究者は 83.6万人(835,700)です。企業に勤務する研究者が 48.1万人、大学等の研究者が 31.5万人、非営利団体・公的機関(いわゆる公的研究所)勤務研究者が 3.9万人。企業の研究は自社事業の利益拡大を目的にした研究が大半と考えると、基礎研究や長期的な研究を担ういわゆるアカデミア研究者は38%程度、日本の研究者の過半は企業勤務の研究者です。

「日本の研究って世界レベルで先進的」と思いますよね。その通りなんですが、文部科学省発行の科学技術白書を読むとその文脈が大きく変わってきていることが分かります。

我が国の論文生産の量は増加しているものの、他国の論文数がそれ以上の割合で増加しているため、相対的な我が国の世界シェアが低下している*2
fig01

質的な指標である被引用数が上位10%に入る注目度の高い論文の数(TOP10%補正論文数)においても、我が国の世界シェアが低下傾向を示している*2
fig02

近年、世界各国で国際共著論文が急激に増加しており、我が国でも国際共著論文が増加しているが、他の主要国と比べると、かなり低い水準である。*2
fig03

国際共著論文において、我が国では全般的に他国とのつながりが細く、知の国際ネットワークの発展の流れから取り残される懸念、我が国の科学活動が、グローバル化の流れから出遅れていることが示唆される。*3
fig04

どうでしょう。日本の研究のイメージ、変わりませんか。

もちろん日本の研究が強い存在感を発揮している分野も多くありますが、ここ10年ですっかり様変わりした、といってもおかしくありません。理由は、国内では研究開発費用の分配の問題、高齢化しつつ若手が活躍できない業界慣習、いくぶん内向きな研究者気質、過半を越える企業研究の短期志向加速、海外では研究分野においても中国が台頭等、いろんな要因があります。

日本のサイエンスを加速する

自分の会社の新規事業を考えるうちに「日本の研究を強化する方法はないのか」、そんな大きな課題にぶつかりました。非常に大きくも取り組む意義のある課題の出現。事業検討としてはマズいパターンです(笑)。

私は「この課題を解決できるのはまさに研究者自身」であり、また「イノベーションは異分野の研究者と研究者が実際的に出会うことで生まれるんだ」、「そのためには研究者が出会える、研究者が主役のソーシャルサービスが必要なんだ」、と考えています。

私の勤務先で出来るサービスとはどんなものなのか。暗中模索しましたが、私達はサービスのゴールを次のように設定することにしました。

研究者と研究者、研究と企業を最適マッチングさせることで「日本のサイエンスを加速する」のだ、と。

Colabory_logo

研究者ソーシャルプラットフォーム上で様々なコラボレーション、実験的な試みが行われることで、サイエンスを加速したいという思いを込めて、コラボレーション(COLLABORATION)とラボラトリ(LAB)からの造語、コラボリー(COLABORY) というサービス名を付けました。

日本の研究助成金情報、ここに集結

研究者が主役のサービス。コンテンツの第一弾は コラボリー/Grants(研究助成) としました。研究開発の資金として使える研究助成金の情報を集めた検索エンジンで、国・自治体・民間の助成団体による研究助成の公募情報、そして採択実績をワンストップで検索できます(無料です)。

サービスの特長や売り口上はサイトを見てもらうとして、このサービスはアイ・スクウェア社との提携によって実現しています。アイ・スクウェア社の(社長さんではなく事業責任者の)中登さんは研究支援業界のアントレプレナーで、日本のサイエンスを加速するという目的で想いを同じくする先輩です。中登さんと出会うことでサービスの第一歩を踏み出すことができました。踏み出しただけで、これから中登さんとビジネスを大きくしていかなければならないのですが。

研究助成にかける想いは別の機会にゆずるとして、このサービスプラットフォームは想いを一緒にする事業者と協調してやっていきたく思っています。詳しくは書けませんが、さらなるパートナーを探索しつつ、ユーザの声を聞きつつ、サービスを拡充していきます。

私の仕事の中では非常に稀な無料サービスです(笑)。ぜひ使ってみて下さい。また、研究者の知り合いがいらっしゃったら紹介してあげて下さい。よろしくお願いいたします。

*1 総務省:科学技術研究調査 調査の結果
*2 文部科学省:平成25年度版 科学技術白書
*3 文部科学省:平成26年度版 科学技術白書

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です