Ditto X2 Looper:フレーズをリバースできるルーパーステーション

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Ditto X2 Looper

前々からルーパーが欲しかったのですが、やっとのこと TC Electronic Ditto X2 Looper を買いました。たぶん、TC Electronic の製品は初めてかな。iPad や iPhone で動作するルーパーアプリ を紹介した当時からこういう製品は面白いな、と思ってたのですが、やはり iPad や iPhone ではオーディオの取り回しが悪い。やっぱりハードウェアの方が実際に使うかな、と。

きっかけは BOSS Loop Station のページを見ていて、「あぁ、こんなに安いならもう、RC-1 とか買ってみようかな、試しに」なんて思っていた矢先に、たまたま見つけたのが Ditto X2 Looper 。決め手は REVERSE FX

なに!リバース出来るの?これはスゲー!
ハーモニクスのアルペジオフレーズとかリバースすると面白いじゃん!

ということで、Ditto X2 Looper です。

基本機能・仕様

基本性能を紹介しておくと、

  • 非圧縮24ビットオーディオ
  • ループタイムは約5分間
  • ステレオインプット/アウトプット
  • LOOP 用、FX用の2つのフットスイッチ
  • ループオーディオのレベルノブ
  • REVERSE / 1/2 SPEED の2種類のエフェクト
  • USB 端子経由で AIFF / WAVE ファイルのインポート・エクスポート
  • jamtrackcentral.com から高品質なバッキングトラック音源やデモ演奏のTAB譜を無償でダウンロード
  • DC 9V(アダプタ別売り)か電池駆動(9V電池×2個)
  • ループプロセスのセレクタスイッチ(電池ケース内)

という感じです。操作は普通のルーパーと同じ。リズムトラック機能などありませんから、最初に入力したオーディオの長さを基本ループとして、オーバーダブしていきます。 Undo / Redo が可能です。ループの頭で LOOP スイッチを踏んでまた頭で録音完了、あとは再生されるループに上物乗っていけばよろし。

ルーパーって、実際にやってみるとうまくフレーズの頭出しが出来なかったりします。これ、慣れだと思います。最初は「こんなにリズム感悪かったっけ」凹みますが、半日触ればループはきっちり回せるようになります。小節のきっちり頭でスイッチを押す感じで。自宅だと靴は履いてないと思いますが、靴を履いてないとカチッと踏めないのでやはり外で使いたいですね。

REVERSE と 1/2 SPEED 2種類のエフェクト

Ditto X2 Looper

さてポイントの 2つの FX について。REVERSE は録音したループを逆再生します。FX のセレクタを REVERSE に合わせて FX スイッチを踏めば録音したループを逆再生します。ハーモニクスのアルペジオフレーズとかリバースすると面白いです。1/2 SPEED はスピードを2倍にして再生します(音はオクターブ下がってしまいます)。FX のセレクタを 1/2 SPEED に合わせて FX スイッチを踏めば録音したループが 1/2 再生されます。これらのエフェクタは個別にオンオフが可能。セレクタの状態と FX スイッチの状態はセットで動作します(やってみると簡単です)。

ここで気がつくのが「これらのエフェクトはループ全体にかかってしまう」ということ。つまり、REVERSE をかけると全部が逆再生になります。例えばリズムフレーズとアルペジオフレーズがあったとして、アルペジオだけに REVERSE をかけたくても、リズムフレーズも逆再生されてしまう訳です。「うーん、しまった。こうなったか。意外に使えないな。」と思うのは早い。Ditto X2 Looper なら順番を変えれば回避できます。

Ditto X2 Looper はエフェクトのかけ録りが可能。FX をオンにしてループを録音することで、FX スイッチをオフの状態で逆再生のループが出来上がります。つまり、REVERSE FX をオンにした状態でアルペジオを先に弾いて録音、FX をオフにしてリズムパートをオーバーダブすればオーケー。アルペジオだけが REVERSE したループを作ることが出来る訳ですね。

このかけ録りは非常に面白い。1/2 SPEED FX をかけ録りすると、1オクターブ上がってスピードが倍速のループが出来上がります。1/2 SPEED FX をオンにしてアルペジオをいくつも組み合わせて録音、FX をオフにすればシーケンスパターンのような複雑なループパターンを作ることが出来ちゃう。基本僕はベースで使う想定なので、これ、結構面白かったです。ちなみにこの FX スイッチ、セレクタを STOP に合わせれば録音・再生のストップスイッチになります。通常ストップはスイッチを2度踏みするのですが、STOP モードにしておけば2つのスイッチで簡単に操作できますね。

名前は覚えにくいがシンプルで楽しく使いやすい

その他、Ditto X2 Looper は ACアダプタが含まれていません。電池でも動きます。四角の 9V電池が2つも入るのですが、並列接続なのか1つでも動きます。まぁ、2つ入るんだから2つ入れておきましょう。電池ケースにはループプロセスのセレクタスイッチがあります。「ループの録音 → 再生 → オーバーダブ録音」と「ループの録音 → オーバーダブ録音 → 再生」の好きな方を選べます。次々に録音したい人は後者に設定すればよろし。

Ditto X2 Looper

Ditto X2 Looper 、「ディットー」。実に日本人に馴染みにくいネーミングです。名前は発音しにくいですが、ルーパー入門用にはシンプルで使いやすくオススメです。2種類のエフェクトでいろんなサウンド・グルーブメイクが出来ます。単純にシングルトラックのルーパーよりは可能性があって、マルチトラック&ペダルのルーパーよりシンプルに楽しめると思います。まぁ、楽器を複数使うケースはマルチトラックが必要だったりしますが、足操作が複雑になりますし、このクラスは iPad のルーパーの方が操作は簡単かもしれません。

1人練習が楽しくなるエフェクター。オススメです。気になる人はぜひ。

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波形研究所 所長

WAVEFORM LAB(ウェーブフォーム・ラボ) は音楽制作、デジタルライフ、イノベーションをテーマとするサイトです。

1997年、伝説の PDA、Apple Newton にフォーカスした Newton@-AtMark- を開設、Newton や Steve Jobs が復帰した激動期の Apple Computer のニュースを伝えるサイトとして 200万アクセスを達成。2001年からサイトをブログ化、2019年よりサイト名を WAVEFORM LAB に改称、気になるネタ&ちょっとつっこんだ解説をモットーにサイトを提供しています。

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