不思議な花火の撮り方

PHOTO / CAMERA

ここ2年、花火大会の写真は全部この手法で撮っているのですが、「どうやっているのか」という質問がパラパラと来るので紹介しておきます。この写真の撮影法は私オリジナルでは全くなく、ネットで面白いなと思った写真の撮影法をそのままに試しています。基本は、バルブ撮影中にフォーカスリングを動かす、というものです。花火の撮影方法にノウハウがあるのと同じく、この撮影方法にもポイントがあるみたいなので備忘録的にまとめておきます。

セッティング

このシリーズの写真、「面白い加工ですね」「Photoshopですか?」と聞かれることも多いのですが、加工はやったとしても Aperture でトリミングやデノイズするくらいで、誰でも面白い写真が撮れます。通常の花火撮影と同様、三脚・レリーズを使って撮影します。私のセッティングポイントは下記の通り。

  • 撮影場所を吟味する
    撮影する場所の確保がとにかく重要。三脚を安定して設置できること。目の前を人が通ったり他の人の迷惑にならない場所を探す。撮影中はカメラの向きが固定されるので、花火の真下だとうまく撮影できないかもしれません。私は自宅のベランダから撮影してます。

  • 三脚にセッティング
    にカメラを三脚セッティングしたら三脚に重りをぶら下げます。この撮影では撮影中にフォーカスリングを操作するので、三脚の安定感が重要。カメラバックに重り(今年はダンベルのリングを何枚か入れたら非常に絵が安定した)を入れること。鞄をぶら下げてもいい。この工程はスキップしない方がいい。

  • 撮影セッティング
    通常の花火と同様。レリーズをセット、バルブ撮影します。ISO は低め、今年は200で撮影してます。花火との距離が近いと光で色が潰れてしまうので高感度撮影にする必要はないと思います。カメラ位置は撮影する花火種で固定します。高く上る大玉中心なら高め、スターマインなら低め、です。ズームも固定してしまいます。ガムテープで貼っしまってもいいですが、トライ&エラーで花火位置を調整するのでズームポイントを固定するくらいで。引き目がいいでしょう。フォーカスはマニュアルモードに。花火の色あいが勝負、ホワイトバランスで悩みたくないので保存フォーマットは RAW-JPEG がオススメです。

撮影法

では撮影していきます。とにかくトライ&エラーあるのみ。花火大会はどこも1時間くらいだと思いますが、休むことなくバンバン撮っていきます。

  • 基本的な撮影スタイル
    右手でレリーズ、左手でカメラのフォーカスリング(ズームを動かすのではないよ)を操作します。カメラ位置は固定ですので、カメラのファインダーを覗かなくても大丈夫。ちゃんと花火を楽しみながら撮りましょう。

  • 撮影タイミングとフォーカス操作
    花火との距離にもよりますが、耳と目でタイミングをはかります。絵の中心に爆発の起点を描きたいなら花火が開く前、大玉だと上がっていくタイミングでシャッターを開けます。花火の広がりをどこまで描くかによりシャッターを閉じるタイミングを調整します。花火は開く時間の経過とともに色が変化します。なので、色を多彩にしたければ長め、形を重視するなら短めでレリーズを操作して下さい。

    フォーカスリングの操作はパターンがありそうです。ふわっとした光から先端を尖らせたいならば、フォーカスはボケからピント合わせ方向に。逆に先端をふわっとさせたいなら、ピントからボケへと回します。とにかくこれは試行錯誤あるのみです。今年は、ボケ→ピント→ボケや、ボケ→→→クルッとピント、などいろいろ試しました。撮影後のカメラのプレビュー表示をみながらカメラ位置やタイミングを調整していきます。

今年は風が強かったので花火の煙に光が反射することは少ない反面、花火が流れました。この写真撮影法は仕上がりを完全には予見できない、偶然性が高いものです。まさにインプリヴィゼーション。とにかくバンバン撮影してみて下さい。今年は250枚ほど撮影して、使えるのは3枚くらいでした。勝率1.2%くららいですね。

Flickr に花火をまとめておきました。よかったらコメントくださいませ!

2016年の写真を掲載しました。年々、撮りたいものが変わっていますね。
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波形研究所 所長

WAVEFORM LAB(ウェーブフォーム・ラボ) は音楽制作、デジタルライフ、イノベーションをテーマとするサイトです。

1997年、伝説の PDA、Apple Newton にフォーカスした Newton@-AtMark- を開設、Newton や Steve Jobs が復帰した激動期の Apple Computer のニュースを伝えるサイトとして 200万アクセスを達成。2001年からサイトをブログ化、2019年よりサイト名を WAVEFORM LAB に改称、気になるネタ&ちょっとつっこんだ解説をモットーにサイトを提供しています。

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