DJI OSOMO POCKET について。巷じゃ、DJI の新製品、OSOMO Action のレビューであふれているが、僕が買ったのは DJI OSOMO POCKET の方。アクションカメラが欲しかったのではなく、ポケットに入るジンバル式のカメラ。滑らかで手ブレのない動画や写真、スローモーションやハイパーラプスなど、様々なシーンに対応できる。
DJI OSOMO POCKET とは
まず、DJI について。DJI というとドローンを作っている中国メーカーという印象が強いが、疆创新科技有限公司という中国のベンチャー企業。ベンチャーって言っていいのかな、設立は 2005年なので新興メーカーという訳ではない。コンシューマー用途から産業用向けまで、ドローンでは圧倒的シェアを誇る会社。
ドローンカメラの画像安定化技術を転用したのか、2018年から動画撮影関連製品に参入、ハンドヘルドスタビライザーやジンバル式カメラの製造販売を開始した。OSOMO POCKET は 2018年 12月に販売開始の「世界最小サイズの3軸ジンバル搭載 4Kカメラ」。
小型なのにパワフル
わずか 12 cm あまりの大きさの Osmo Pocket は、超小型 3 軸ジンバル搭載カメラです。これは DJI の ハンドヘルドジンバル製品を再定義し、コンパクトな製品でこれまでにない特⻑を提供します。 1/2.3 インチセンサーを搭載し、最大 4K 60fps 100Mbps の動画と 1,200 万画素の静止画が撮影できま す。Osmo Pocket は、内蔵デュアルマイクと高度ノイズキャンセリングのアルゴリズムを使用して、 映像に合わせて高品質オーディオを録音します。滑らかで、ブレのない動画
これまでの DJI のジンバル技術開発の実績により、Osmo Pocket は、人生のあらゆる瞬間を安定した 映像で残すことができます。最先端の 3 軸ジンバルが動きを補正し、滑らかな映像にするので、構図 や被写体に集中して撮影することができます。バカンスでの楽しいひと時や、ずっと残しておきたい 特別な瞬間が、Osmo Pocket でスムーズな映像になります。
とにかく「手のひらサイズ」のジンバル 4Kカメラというだけで驚く。しかも価格は 4万円前半。現在の日本のメーカーでは絶対に作れない製品だと思う。
OSOMO POCKET のどこが面白いのか
OSOMO POCKET の撮影モードの解説や操作方法は他サイトを参照して欲しい。「OSOMO POCKET のどこに惹かれたのか」を中心に紹介したい。
まず、個人的にアクションカメラというジャンルに興味がない。大空や海中、ロードバイクやスケートボードなど、ダイナミックな映像が撮れるエクストリームな活動もしていないし(たまにエクストリームアイロン二ングはやるが)、パリピ的な友人とのショットを撮ることもない。動画カメラはいくつか持っている。音楽用の ZOOM Q2n Handy Video Recorder はよく使うが、やっぱり編集は面倒。情報をまとめて伝達することに興味はあっても、ユーチューバーのように自分が出演するのはゴメンだ。
なので、GoPro とかメカとしては面白いと思っても買うことはなかった。カメラ趣味の延長でジンバル式のカメラスタンドは面白いと思うが、あれを持って忍者歩きをするのも抵抗がある。観光地ならともかく、iPhone であってもジンバルスタンドを持ち歩くのは嫌だ。
まぁ、そんな人は結構いる訳で(人数的にはマジョリティだろう)、そこに「手軽にブレない動画を撮ってみたくありません?このかジェット感溢れる小型メカで」とマニアックな提案をしているのが DJI OSOMO POCKET なんだろう。
「わぁ、小さい!面白いこれ!」
「ぐは、全然ブレない。ヌルヌルとした動画が片手で簡単に撮れる」
「iPhone アプリと連携してビデオ編集も簡単にできる!」
「スローモーションやハイパーラプスも使える!」
というところなんだ。
実際に使うと毎日が楽しい
はい。実際に撮ってみました、気軽&お手軽に。まずは普通に歩きながらの動画。しかも iPhone の専用アプリ、DJI Mimo アプリで編集している。パソコンは一切使っていない。
オリジナルは 1080p 30フレームで撮影している。撮影モードはフォローモード、実にクリアでディテールが素晴らしくない?
DJI Mimo アプリはカメラ機能と動画の編集機能があるんだけど、動画編集機能も充実している。iMovie アプリなんかより楽曲やテンプレートが圧倒的にしっかりしている。唯一の欠点は編集した動画を 720p モードでしか出力できないこと。なので、これ以降の動画は iMovie for iPad で編集している(使える楽曲が少ねーよ、ホント)。
ハイパーラプス。OSOMO POCKET はタイムラプス、モーションラプス(あの視点がゆっくり変わるやつ)が使える。そしてファームアップデートでさらにハイパーラプスが加わった。動画は 15秒と短いが、5x なので 75秒間撮影している。撮影は夜だがスタンドは使っていない、なんと手持ちだ。スゲー。
お次は持ち歩き動画特集。会社の近くのレインボーブリッジ。時間があればチェック。アクションカメラみたいに画角が広すぎないのがいい。
スローモーションのテスト動画。5x で撮ってる。スタンドなんか使わず、普通に手持ちで撮影している。スローモーションで撮影すると街の風景が一変するね。面白い。スローモーションは高速シャッターによるものなので、メモリI/Oを稼ぐために画角が狭くなる。
アクセサリーについて
OSMO POCKET のアクセサリー、マストなのはどれか。
あなたがユーチューバーでなく、または自撮りをしないのならば、GoProに比較して狭いといわれる画角はそんなに気にならないだろう。買おうと思っているが、広角レンズアタッチメントは実際買っていない。スローモーション撮影時に画角が狭くなるので、その対策にと思っているが、広角レンズをつけることで周辺域で画像のピントが甘くなるのであれば、必要ないと思う。シャープな絵作りが特長なんだから。
でも、スタンドアタッチメントは欲しいところ。OSOMO POCKET にはスタンド固定用のネジ穴がない。なので、これはマストだと思う。ゴリラポッドは小型でいいだろう。
ハードウェアとソフトウェアのコンビネーションがいい
DJI OSOMO POCKET は現在の日本メーカーでは作れない、と思った理由は「超お手頃価格の実現」だけではない。それは「ソフトウェアとハードウェアがバランスよく融合している」からだ。
OSMO POCKET はシンプルで画面も小さいが、機能は多彩。ジンバル式のスタビライザーだけでなく、OSOMO Action にも搭載されているソフトウェアでの画像安定化技術が使われていると思う。最低限のハードウェアを最大限に活用しているのが使っていて分かる。ファームウェアのアップデートもバグ対応だけでなく、新機能が追加されていくのも特長的だ。
iOS アプリの OSMO Mimo もどんどん進化している。使い勝手も決して悪くない。DJI は中国企業だが全くもって良くてきていると思う。
ハードと連携するソフト開発はハードウェア動作を管理するファームウェア思考が強くて、ユーザアプリの作成は外注化してしまう日本企業では、まぁ、作れないと思う。これはこれで残念だけど。
街歩き・カメラ散歩から、旅行に最適。ミニサイズながらブレない動画をインスタにアップするのもオッケー。ガジェット好きにもそうでない人にもオススメです。
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