Fusionism – That’s Future Jazz! という本を買いました。remix の別冊でクラブジャズあたりのディスクガイド。
世界各地で同時多発的におきているフュージョン/クロスオーヴァー現象の全てを網羅した、最新版クラブ・ジャズ/フューチャー・ジャズ・カタログ。この一冊で、今のクラブ・ミュージックの最先端の動きを追うことができ、そのルーツまでも紐解ける多角的かつ実用的な究極のダンス・ミュージック・ガイド!主要アーティストのインタビューと400枚を超える新旧ディスク・レビューを収録!
という本です。基本的にはディスクガイドなのですが、豪華なカラー印刷で世界各地のムーブメントの解説、アーティストインタビュー/対談も満載です。この音楽ジャンルはやっぱり成り立っているんだなぁ、と感心。国内では KYOTO JAZZ MASSIVE / MONDO GROSSO / JAZZTRONIC、ノルウェイでは Bugge Wesseltoft 、スウェーデンの KOOP など、ジャズ・ボサノヴァ+クラブサウンドな音楽をチェックしている人にはお薦め。
音楽をカテゴライズするのはあんまり好きではないので、この手の本は買わなかったのですが、有楽町の HMV でこの本をペラペラとめくっていて自分が持っているアルバムがわんさか入っているのでびっくり。アーティストの人脈や世界のムーブメントを知っておいた方が、自分の好きなタイプの音楽を広げられるかなと思って買いました。
前にも書きましたが僕が好きなのは、古くは ACID JAZZ などといったのですが、ジャズやクロスオーバーの雰囲気を携えたダンスミュージックカテゴリで、これが当たり外れが大きいんです。ジャズの経験がなくても、サンプリングなどで「それっぽい雰囲気」は誰でも出せるもの。またダンスミュージックはメロディやソロがなくても成立してしまう音楽ですから、「意外につまんない」とか「すぐ飽きる」音楽にぶつかり気味です。なので、自分の趣味にぴったりくるアーティストから芋ずる式という手法で幅を広げています。実に地道です。ま、「ハズレ」をひく一番の理由はベースをブーストしたタワーレコードの試聴機なんですけどね。あれだと何を聴いてもかっこよくなっちゃう(苦笑)。
ちなみに、自分の意識の中ではだいたいこんな感じ。
自分の脳内ではダンスミュージックには
・(ど)ジャズ → フューチャージャズ
・テクノ → ハウス
・70年代ソウル → ソウル・ファンク
という「流れ」があるように思います。こうやって図にしてみると、それぞれのルーツがもともと好きなジャンルであって、それをダンサブルにしたものは成立してしまうというミーハーな傾向があるみたい。あ、だから「ダンスミュージックを単に過激にしただけ」と感じるトランスが嫌いなのか、なるほどなぁ、と気がついたり。図にするのも面白いですね。
Fusionism というジャンルの精神が「クロスオーバー」であるので、そんなものが本当に存在できるのかはともかく、新しい音楽はどんどん聴いていきたいものです。
コメント
自分の場合は、あるミュージシャンが演奏したものをサンプリングして成立する楽曲はある意味”Jazz”であると考えています。
誤解を恐れずに言うと、自分が演奏できるフレーズのボキャブラリーをたくさん持っていて、それを無意識に、なおかつ曲に合わせて音にする「アドリブ」が、昨今では機械による「サンプリング」や「ループ」に置き換わったのだと思うのです。
そういう意味で、MONDO GROSSOやUFO、Ronny JordanなどACID JAZZと呼ばれていたジャンルは良く聴いていましたね。そこからサンプリングの元になっている音源を辿っていってModarn/Bebopなどの本当のJazzなどにはまっていった経緯がありますし。
現在のClub/Future jazzは詳しくないので、この本を買ってみようと思います。
ちなみに仕事しながらisotope217というシカゴのジャズシーンのバンドを聴いております。このあたりのジャンルはようワカランのですが(みんなこの手はJazz Rockとしてしまう私)Future Jazzてな感じなのかな?
このバンド、ミニマル、ジャズ、ロックの融合という感じで結構気に入ってます。
先日、AmazonでGroup 87というバンドのCDを購入しましたが、これもそんな感じです。ただし、ドラムがテリー・ボジオさんでよいです。