My Tracks : 2S – An invitation to the journey with 2Step & Techno

My Tracks

2S - An invitation to the journey with 2Step & Techno

My Track 紹介。2S – An invitation to the journey with 2Step & Techno です。「今年は毎月新曲をリリースする」なんて言っておきながら2か月目から頓挫しました。全く情けない。数曲進めていたんだけど、どうも形にならずに。きちんとした楽曲にならなくてもリリースしなきゃ、と思う今日この頃。

2S – An invitation to the journey with 2Step & Techno

今回は 2 Step のインスト、2S – An invitation to the journey with 2Step & Techno の制作をみていきましょう。制作上のノウハウや音源など、参考になれば。

いつも通り、Native Instruments MASCHINE でおおまかなところまで作ってます。なんか MASCHINE だと元気のいいパターンが Ableton Live に持っていくとショボくなる、という都市伝説を体験していて、今回もかなり最後の方でキックを差し替えたり、パターンを組み替えたりしています。なんなんだろうね、あれ。

MASCHINE で楽曲を作るノウハウ

Ableton Live で作り始めないのは、MASCHINE のサウンドライブラリが出発点になるから。MASCHINE のサウンドライブラリは実に素晴らしいし、KOMPLETE を買えば秀逸な Expansion が大量に付いてくる。外部オーディオもドラッグ&ドロップすれば良い。ワンショットなら Sampler、ループなら Audio を選択すればテンポ・シンクしてくれる。

また、MASCHINE はトラックメイクがしやすい。ドラムトラックはパターンを組んだ後も、キックやスネアのポイントの確認や変更、ノートを微妙にズラしたり、長さをいじったり、ということが簡単にできる。コードやメロディも手弾きで入れてみて、50% クオンタイズ、コピーして再利用、とシンプルかつスピーディに行える。

Ableton Live はやはり DAW なんで、再生するループを設定してループ範囲移動して、がそれなりに面倒。パターン入力におけるトライ&エラーは MASCHINE の方が便利。サウンド構成とパターン構成を一気呵成に作り上げていけるのは MASCHINE の醍醐味。ちなみに、MASCHINE ハードウェアはほとんど使わない。すべて Mac の MASCHINE ソフトウェアで作ってます。

楽曲構成の検討には「シーン」をしっかり使う

そんな MASCHINE も万能ではない。楽曲の構成を組み上げるのはちょっとコツがいる。MASCHINE はそのパターンが楽曲のどこで使われているかはおかまいなしに、パターン編集ができてしまう。「あれ、どこのパターンをいじってたんだっけ」「あ、イントロでも使ってたこのパターン、いじっちゃった」ということが頻繁に起こる。

おススメは「シーン」をきっちり使うこと。曲の構成単位というよりも、パターンが異なる単位でシーンを作成する のがポイント。

例えば、今回の楽曲はイントロで途中からベースが入ってくるんだけど、シーンを Intro と作るのではなく、最初の4小節の Intro 4、ベースが入った8小節を Intro BM 8 といった感じにシーン分けしていく。Aパート(18小節)も A1-4 / A2-10 のようにパターンが違う単位で作成する。

これを 18小節のパターン1つとして作っても大丈夫だが、長すぎるとリピート確認や編集上で不便。個人的にパターンは 8/16小節が多い。8小節パターンを2回繰り返すんだけど、2回目の最後にフィル、なんて場合は 8小節でパターンを作って、それを Double にして 16小節に延長し、最後にフィルを付け足す、なんて感じです。

シーンをそのまま Append To Song してアレンジャーモードに持っていく

曲を流して聴いて感じを掴みたいなら、シーンをそのまま Append To Song してアレンジャーモードに持っていく。うん、実にシンプル。

サウンドもある程度は作りこむ、しかしバランスはとらない

MASCHINE のエフェクトは無骨ながら使いやすいものが多い。ドラムも個々のサウンドパーツは MASCHINE で作りこんでしまう。Delay や Reverb などの空間系、マルチパートで使う Compressor などダイナミクス系は DAW で調整するので外しておく。パートの音量バランスは大まかにとどめ、 DAW でやる切り分け。

パートごとのカラーリングを意識する

パートごとのカラーリングはきっちりマネジメントする。自分はドラムは赤、ベースはオレンジ、ピアノはグリーンだ。またドラムの中でもキックは赤、スネアは黄色、ハイハットは薄い黄色でだいたい統一している。DAW も一緒。MASCHINE と DAW は何回かいったり帰ったりするので、見た目にも分かりやすいようにしておた方が「1つ下のトラックにドラックしちゃった」的な事故が起こらない。

曲がイントロから最後まで流せたら、DAW に持っていく

MASCHINE ではパターンをまたいだオートメーションも書けないし、そろそろボリューム調整とかをしたくなるので、曲がイントロから最後まで流せるようになったら DAW に持っていく。

MASCHINE のパターンを Audio / MIDI で Ableton Live にドラッグ、を繰り返し作業が進む。ドラック&ドロップによるオーディオ書き出しで注意するのは、オーディオのノーマライズ。書き出すオーディオをノーマライズしたい場合は、Export Audio のパラメータで設定しておくと良い。したくない時は外す。ここら辺に正解はない。使い分けだ。

楽曲紹介 – 2step とテクノに誘う旅

今回の楽曲、2step です。2step といえばモンドグロッソ MG4(2000年)。なので MG4 を聴いたことがある人なら「おいおい」という楽曲になっています(笑)。MG4 はインストを作る人には本当に影響を与えたと思うんですよ。本当にあのアルバムはずば抜けてた。

トラック構成

今回の楽曲、一応に紹介しておくと Ableton Live 上では 43トラック。ドラムトラックは MASCHINE から Live に持っていく時点でオーディオ化しているので、使っている音数はもっと多いです。

ドラムだけで 3つのキットを使ってます。Bパートでフュージョンあるあるのキメをやってまして、それに合わせて細かくキックやスネアの位置が変わってます。キック・スネアともに最後まで再生する部分と途中で切ってる部分があったりと、MASCHINE が大活躍。というか、何度も MASCHINE に逆戻りしました。

ベースは、アップライトのウッドベースとミュージックマンの 2本構成。ウッドベースは Spectrasonics Trilian… ではないんですよ。みんなも良く知ってるアレなんですね(Twitter でクイズ出すので、来週には答えに差し替えます)。彼は本当にデキる子です。イントロのベースとかそれっぽいよね。Spectrasonics Trilian は最高なんだけど、オーソライズでコケることが多くて出番が減ってます。Musicman Stingray は SCARBEE MM-BASS です。こいつもイイ。

Lounge Lizard EP-4

Fender Rhodes は安定の AAS Lounge Lizard EP-4 。軽くて音がイイ。中盤の Rhodes ソロは遅いテンポで弾いて、♩=138 に戻しています。

自分は絶対音感なのでトランスポーズ機能は気持ち悪くて使えないんですが、人生ではじめて使いました。いや、使ってないか。ソロを下げたんじゃなくて、そのほかを上げて弾きました。「響きがいいよなー」なんて感覚で適当にメインキーを設定してしまって、ソロを録る時になって「ぐぁぁ、これ、弾きにくい」と判明。とりあえずソロ前後をバウンスして1音上げて、ソロを弾いて、MIDI で1音下げる、ということをやる羽目に。転調なんてとこで躓くことがないよう、もっと練習します。

あと、今回から導入した Wavesfactory Muted Trumpet でオブリガードを弾いてます。コロナでなければスタジオで吹いたんですが、サンプラーのおかげでクオリティが上がってます(笑)。雰囲気は出ますが、ソロはとりにくい音源ですね。

途中はテクノにしたかった

途中はリズム隊で盛り上げる想定で Ableton Live に持っていきましたが、ラテンパーカッション祭りの企画はボツにして、テクノにしました。倍以上の長さでテクノ祭りにしたんですが(楽曲 7分とかになった)、これは誰も喜ばんだろう、とコンパクトなバージョンを採用しています。

よかったらコメントを

誰かの参考になる話はこれくらい。今回からメインの紹介を SoundCloud から Bandcamp に変更してます。サンクラにもアップしているんですが、サンクラのアプリが Apple AirPods Pro を使うと、どうにも音が悪い(空間オーディオの使い方を間違ってるんだと思う)んですよね。どちらにもアップしていまうので、感想聞かせてください。可能であれば曲を作ってる人、ぜひトラック解説書いてください。解説、読んでみたいんで。

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