DRM互換テクノロジー

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リアル、独自にiPodをサポート–アップルとの衝突は必至か(CNET Japan)という記事について。この際、 Real がどうこう、 Apple がどうこうというのはやめておこう。勝手に対応するかライセンスを受けるかはともかく、 DRM 互換テクノロジーというのは現実的で重要な話だ。

現在、音楽配信(後には映像配信にも同様のことが起こるかもしれない)でポピュラーな DRM は、 OpenMG/MagicGate (ソニー)、 FairPlay (Apple)、WMT (Microsoft)、Helix (Real)、EMMS (IBM)あたりだろうか。現在はこれらの DRM が乱立した状態で、それぞれが専用のジュークボックスソフトを持ち、独自の DRM ポリシー(コピー、ムーブ、メディアへの書き出し制限など)、対応ミュージックプレーヤーが存在している。ユーザは「これ」と決めたミュージックストア(実際には DRM)、ジュークボックスソフト、ミュージックプレーヤーを使い続けなければならず、相互に互換性はない。実に馬鹿げた状態だ。

では、各社の競争の結果、どれか1つの DRM が生き残るのだろうか。 PC で抜群のシェアを持つ Microsoft が勝つのが世の常だが、この業界はそうはいかない。日本のレコードメーカーが WMT を採用するだろうか。例えば、音楽産業では世界的に巨大な企業となりつつあるソニー傘下のメーカーが WMT を採用するだろうか。ソニーのウォークマンが WMT を採用するだろうか。ミュージックプレーヤーで最大手となった Apple が OpenMG/MagicGate を採用するだろうか。どれか1つの DRM が業界標準として生き残るようには思えない。

では、音楽 DRM を標準化する動きが出るだろうか。ずばり、ここ数年はないだろう。 DRM を作っている各社は独自のポリシーと、それぞれのバックグラウンド(メーカー系、ハード寄り、サービス寄りなど)を持っている。また、企業が自社技術を標準化しない理由としてあげられるのが、そのテクノロジーをコントロールすることでイノベーションを進めることができ、それが差別化につながる時期にある場合である。標準化することで足並みを揃えなければならず、まだ機能的な最終ターゲットが動いている状態の DRM を標準化するのは難しい。

そんな過渡期(ひょっとしたら過渡期が終わっても)に必要なのが、それぞれの DRM をブリッジするテクノロジーだ。相互の DRM ポリシーを理解した上で、データをポリシーを崩すことなく受け渡しする。 Mora で買った楽曲は Mora でのポリシーに従って、 iPod で再生できる。 WMT を採用した Excite で買った楽曲をハードディスクウォークマンで聴けるようになる。素敵ではないか。

現実には Apple の iTMS の収益源は iPod であり、ソニーは音源配信/ハードウェアで独立採算、 Microsoft は技術のみ、 Real は崖っぷちと事情があるので、 DRM 互換テクノロジーが生まれるかは微妙。 Apple が iTMS + iPod のビジネスを極めていない時点での今回の Real の動きは時期早々かもしれないが、市場の要請は高い。2004〜2005年で音源配信をベースとしたミュージックプレーヤーも相当数の台数が出荷されるだろう。互換テクノロジーに期待したい。

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コメント

  1. Motorola and Apple Bring iTunes Music Player to Motorola’s Next-Generation Mobile Phones. について。
    iTMS で買った楽曲なんだけど、Motorola の電話機は iPod よろしく、何台でも転送可能なのかな?だとしたら、iTMS Japan はますます遠のくなぁ。

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