遅くなりましたがフォローアップ。 Reason 3.0 が発表されました。楽器ラックをモチーフにしたヴァーチャル音楽制作環境である Reason もコツコツとバージョンアップを続けいよいよ Ver.3 に。シンプルで分かりやすい/使いやすい Reason もだんだんとマニアックになってきた感じがします。
Reason 3.0 の新機能
- The Combinator :
Reason のラックをまとめて管理できる機能で、KORG Legacy Collection の Legacy Cell のようなもの(持っている人しか分からないか)。例えば、シンセパッドを Malstrom(シンセサイザー)+NN-XT (サンプラー)+ UN-16(エフェクター)+ RV-7(リバーブ)で作ったとします。このキットを The Combinator でパッチとして保存すれば再利用やラック内の管理が非常に簡単になるというものです。ピッチベンドなどのコントロール系を統合してあったり、 Line Mixer が用意されていたり、おそらくはプリセットなどが用意されているでしょうから、 Reason を便利に分かりやすく使える機能となるでしょう。そんな使い方は CPU をガンガン食っていきそうですが。 - The MClass Mastering Suite :
マスタリング用のマルチエフェクターですね。従来は薄く Screamer のテープシミュレートなどをかけていましたが、 Reason だけでマスタリングまでイケてしまうんでしょうか。Equalizer / Stereo Imager / Compressor / Maximizer と揃っていて( VST で使えんかね)、高品質だということなので期待できます。何より音圧を稼ぐ Maximizer が嬉しい人も多いと思います。 - Remote :
市販の MIDI 製品の情報がセットされているので、接続するだけでイイとのこと。 Reason は非常に安定しているので、シンセ音源として使うのもの悪くない。タイミングの精度はともかく、 Reason がフリーズしたり落ちたりするのは見たことない。ライブでも安心して使えると思います。 - Browser :
ブラウザが賢くなったとのこと。 - Soundbank :
「マルチサンプリングされたギター、ベース、フルート、メロトロン、弦楽器、メロディカなど一般的な楽器の音色が豊富になりました」というのには笑ってしまう。そう、 Reason はテクノやハウスなどのエレクトリックミュージックの製作を前提にしたものが多い。ストリングスの Rifill をバンドルしたり、 The ElectroMechanical ReFill を提供したりと、少しずつ幅を広げてきているんですね。 The Combinator があるので、音の幅はかなり広がると思います。
そのほか、再生タイミングや音質が向上しているとのこと。アップグレードはすべてのバージョンから受け付ける形で129ドル。日本国内での価格、リリース時期はまだ発表されていません。無償アップグレードは設定されていないかわりに、 Reason 2.5 を45,000円税込みで買えるキャンペーンを実施しているらしいです。うーん、僕はアップグレードすると思います。