1人で色んな楽器を弾いてオーバーダブして楽曲を作っていく製作・プレイスタイルがある。「ルーパー」というタイプのシーケンサー/エフェクターを使うんだけど。YouTube だと Simone Vignola というミュージシャンがベースも巧く気に入ってる。
・YouTube:BOSS LOOP CONTEST ITA – SIMONE VIGNOLA ON RC-50(多彩ですなぁ)
・YouTube:Simone Vignola | Bass Loop Jam (Tc Helicon V-Loop)(ベーススラップが凄い)
彼はいろんなメーカーのルーパーを使っているんだけど、ローランドでは Loop Station という充実したシリーズを出している。コンパクトタイプの RC-3、2ペダルの RC-30、高性能な RC-300 を販売している。結構気合いが入っていて、スペックも他社のものよりいい。
ということで、ストレス解消に RC-30 あたりを買おうかなぁ、と思ってたんだけど、考えてみれば、iPhone / iPad あたりで動くといいじゃん、と。いろいろ探したところ、Loopy / Loopy HD が一番いいんじゃないか、という結論に至った。エフェクタータイプと違って持ち歩きが便利なのと、なによりマルチトラックで使える。
YouTube を検索すれば Loopy の解説動画はいろいろ出てくると思うが、要するにテンポと小節を決める。丸いリングがトラックになっていてタップして音を録音する。ダブルタップでオーバーダビング。トラックごとに Pan やボリュームなどが設定できる。リングをリングにドラッグすることでトラックを統合できる。実にシンプル。
Loopy / Loopy HD のポイントをあげておく。
- マルチトラック。6〜12のトラックを使える。コンパクトエフェクタータイプは2トラックがせいぜいだ。各トラックごとにボリュームや Pan を設定できるので本格的な音楽製作にも使えるだろう。録音する時の音量などを事前にリハすることなく後から設定できるので、これも便利だ。
- Loop 音源を搭載している。ループは自分で録音する以外にも、内蔵ループサウンドが用意されている。
- Loop 音源を追加できる。自分の音源(AIFF / WAV / MP3)を iTunes 経由で追加できる。
- ダイナミックタイムシフティングで、あとからでもループのテンポを変えることができる。
- ノイズゲートを内蔵している。
- 操作が分かりやすい。ルーパーは1人で演奏するのが基本なので操作が大変だと演奏で負担が大きい。操作面は重要だ。
- メトロノームが秀逸。ドラムとハイハットによるメトロノームのほか、画面を点滅させるメトロノームも用意されている。
- MIDI コントロール、シンクに対応。
- SoundCloud、Twitter、Facebook などループをシェアする機能がある。
- アプリの完成度が高い。「作ってみました」タイプのアプリも多いが、Loopy / Loopy HD の完成度は高い。インターフェイスもクールながら、開発者のスキルが高く「今後、エフェクトも追加していく」など、今後が楽しみ。
- フォーラムがある。オフィシャルサイトにユーザフォーラムがあり、他のアプリとの連携や、I/O などの情報交換がされている。
- ハードウェアルーパーに比べ、高性能で安い。250円、もしくは700円。圧倒的じゃないか。
ただ、iPhone / iPad が楽器でないことの弱みもある。サウンドインプットが面倒だ、というところ。ボーカル一人芸ならいいのだが、ベース、ギター、キーボードなどのラインインプットを使う際に、入力端子が限られる iPhone / iPad が不利なのは否めない。
とりあえず、iRig での動作は確認できた。iRig を接続して Loopy / Loopy HD を立ち上げれば自動的にインプットに割り当ててくれる。
iPad であれば、ALESIS iO Dock などの導入も検討の余地ありだ。ただ、17,000円前後するから、まずはアプリから試すのがいいかもしれない。
気に入ったので、Loopy / Loopy HD の両方を買ったが、iPad を持っている人は、Loopy HD がおススメだ。画面も広いし操作しやすい。iPhone / iPod touch だと本体を固定しないと楽器を動かすと本体がいちいち動いちゃって面倒だった。
コメント
Ditto X2 Looper:フレーズをリバースできるルーパーステーション
https://t5blog.waveformlab.com/2015/02/4880.html
結局、ルーパーはペダルを買っちゃいましたが。