2017年の手帳 : マネージャーに薦めたいウィークリー “フリー” フォーマット

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Update – 2023年度版を公開しました!

2023年の手帳選び 「ウィークリー・フリー」フォーマット・成果を確実に創出するタスクマネジメント
今年も 2023年度版の手帳選びをお送りする。この手帳選び連載も 7年目。波形研究所所長はさまざまなサウンドの波形を研究する傍ら、中小企業経営の底上げも研究している。日本の労働生産...




2017年の手帳を買った。毎年、業務で使うノートは慎重に選ぶ。数年前はフランクリンプランナーだったので、リフィルを選択するだけだったのだが、システム手帳をやめてからは自分の目的にあった手帳を徹底的に探して買っている(デザインにもこだわる)。

今回わざわざこのエントリーを書こうと思った理由は、スマートフォン時代に意味のないウィークリーバーチカルフォーマットが増えた からだ。タスク管理が上手いか下手か、どんなタスクをどう立てるのか、がその人のパフォーマンスを決定づける。そんなマネージャー人種で好まれるフランクリンプランナーもデイリーフォーマットは基本バーチカルだ。確かに自分の空き時間を可視化するのはいいだろう。

けどね、今日び、みんなスマートフォン使ってるよね。スマートフォンでスケジュール管理をするじゃない?だから業務手帳においてスケジューラーの必要性は低下している。紙とスマホの二重管理(会社にスケジューラーがあれば3重管理)はみな嫌だ。紙の手帳はスマートフォンとバッティングする。だから今時、ウィークリーバーチカルフォーマットなんていらない、と思うのだ。

仕事を着実に進行させるウィークリーフリー フォーマットのススメ

ビジネスマンのパフォーマンスを決めるのは(最適な)タスクを立てる、そしてタスクを見直すプロセス。決してタスクの実行ではない。タスクとスケジュールアイテムは異なる存在だから、みんな業務ノートを持ち歩く。紙の手帳の生き残る道はそこにある(メモだけならノートでいい)。

マネージャーになると、その日にやらないといけないことよりも、日程幅があったり到底1日で完了しないタスク/施策の管理が多くなる。また自分のスケジュールにあらわれないスタッフの進捗管理も多くなる。つまり、週単位で現在走っているべきタスクを見渡せることが重要 になってくる。重点施策、週単位の施策、そして細かいタスクやタスクの締め切りを管理するには、それなりのスペースが必要。かつ、ノートはすべて方眼であるべき という真理から、業務ノートはウィークリーでかつフリー、つまり、ウィークリーフリーフォーマット になる訳だ。

ノートはこんな感じになるはずだ。

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重要テーマと個々のタスクや締め切りタスクを分離して管理し、今週完了させるタスクを毎日次々書き込み、週初めには棚卸しする。タスクには重要度を振ると優先順位がはっきりする(本当は重要度と緊急度の4象限マトリクスで管理したいくらい)。これを毎週続ければ着実にプロジェクトは前進する。

管理職でも、プロジェクトマネジャーでも、チームリーダーでも、マネージャーになったら、このウィークリーフリーフォーマットを試して欲しいと心から思う。

ということで、このウィークリーフリーフォーマットの手帳を紹介しておこうと思う。間違ってもウィークリーバーチカル、ウィークリーブロックなどに手を出してはいけない。

ラ・アプス こと録手帳 2017

2016年の手帳がこの「ラ・アプス」だった。ウィークリーでタスクをまとめるのに最適なフォーマット、万年筆でも裏写りしない上質な紙質、そして中身だけでなく外見も楽しい。文句なしの出来だったので、「今年も買おう」と東急ハンズに。

ない。全然ない。

このメーカーは「デザイン部門」と思われているのか、ウィークリーフリーフォーマットが店頭に置かれていない。ちょっと話変わるけど、東急ハンズや丸善、ロフト、銀座伊東屋など、「こだわりの手帳揃えてます」って打ち出しているお店は対象のメーカー品を全部揃えて欲しい。売れ線だけ狙って、このフォーマットは置かない、このサイズは置かない、とかやるんだったら存在の意味ない、ほんと。いろんな多様な商品を提案するのがお店の役割って思ってたけど、違うのかな。「ないならアマゾン」ってなっちゃうよ(結局アマゾンで買ったんだけど)。

脱線しました。メーカーでは今年もちゃんとこのフォーマットを用意しています。なぜか「こと録手帳」とブランディング。店頭にはそんなポップもないし、シリーズバリエーションや購入層を考えると「?」という感じだけど。

ラ・アプス こと録手帳 2017

このメーカーの手帳サイズは少し細かい。使っていたのは B6 と A5 の中間サイズの C5 。正直、タスクメモを書き込むのに B6 では小さいように感じる。現在の手帳でもタスクを1ページに2列で書くのだが、正直これ以上サイズが小さくなると2列は難しい。そして A5 ではデカい。この微妙なラインに複数のサイズを当てているのが実にいいです。
ラ・アプス こと録手帳 2017

こと録手帳の C5 サイズバリエーションは多色展開で15色。写真右上のグレインというシリーズは実際にはグリーンもあります。他のフォーマットで出ている少しファンシーな女性が使うデザインのものはないみたい。利用層を把握している、といえば把握しているのかな。リフィルもあります。

ラ・アプス手帳 2017

結論からすると、来年の手帳は右上グレンのダークブラウンになりました。下記に紹介する手帳も文句なしの出来ですが、最後の決め手は「ワクワク度」。やはり仕事の手帳は面白いものを持ちたい。1年間(ある時にはつまらない気分になる)仕事で使うのだから、ノートが地味だと書き込んだものを読み返す回数が減りそう。そう思った次第です。

ES DIARY 2017

ES DIARY 2017
次に紹介するのは、枻(えい)出版の ES DIARY 2017

開きやすさ、使いやすさに、用紙や書き味にこだわって作ったデザインビジネスダイアリー

というキャッチフレーズの通り。業務使いのノートながら LAMY の万年筆を使っているので、紙が薄いと後ろに透けてしまう。「手帳の紙は薄ければ薄いほど良い、軽いから」という宗派もあるので、紙質は重要。宣伝が目的ではないので詳細はメーカーのページに行って欲しいが、確かにクリーム色の紙はブラックブルーの万年筆インクが映えると思う。また開きやすい製本もその通りだった。机に置いて開くとズバッと開く。中央部分でもたわむことなく文字が書ける。

ダイヤリーレイアウトは7種類(サイズ4種に5色展開)も用意されているメーカーなので頑張って欲しい。僕の目的にあうのは「ウィークリーノート式」というレイアウト。今年登場した新しいフォーマットらしい。

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方眼は使いやすい5mm 。タスクリストが右端にあるが、まぁ、そこは使わないだろうけど、非常にいい。上のデイリーパートの中央に補助線があるのもいい。左ページに重要なタスク、右側に細かいタスクを書くのもイメージしやすい。なんせ紙がいいから書き込むのも楽しくなるだろう。サイズもA6 / B6変型 / A5 と選びやすい。

ES DIARY 2017

これは趣味というか好みなので仕方がないが、業務ノートながらにポップなデザインをチョイスしたい自分としてはノートのデザインがいまひとつ実用的で面白味がない。レッド、ピンク、オレンジ、スカイブルーが微妙でどれも選択しきれない。非常に良いノートなので「業務ノートは派手だと困るよ」「スタイリッシュでいいじゃない」という人にオススメしたい。

ウィークリーノート式を広めたいので、それだけ掲載しておこう。

ユナイテッドビーズのダイアリー

文房具店でみかけて知った ユナイテッドビーズのダイアリー。カレンダーをよく見ますね。ウィークリーフリーフォーマットは FREE-FIELD VERTICAL。
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これもなかなかいいレイアウト。カレンダーが3ヶ月分あるのも便利。「軸のないフリーフィールド・バーチカルタイプを刷新」、やはりそういうニーズを感じているんだろうか。勇気が湧いてくる。方眼は5mm。紙質もいいしクリーム色なのもいい。B6 / A5 が用意されている。

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デザインは透明のポケットが印象的。B6 だと4色展開。なぜか透明のポケットがあると「使いやすそう」なんて思ってしまう。悪くない。けど、これもいかんせん、色が地味だ。けど、スマートでいい感じ。ポケットに写真でも入れればポップになるだろう。また少し違うレイアウトとしてこういうのもある。
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日付が左側に寄っている。ノートスペースが大きいのでいろいろ書き込むには便利そうだ。下のは CENTER-LEFT “ROUTINAL” という毎日のログをつけられる変わったフォーマット。使えそう?と思ったがちょっとシーンが思いつかなかった。

ここでもウィークリーの FREE-FIELD VERTICAL のみ紹介しておきます。

仕事の能率と成果パフォーマンスを向上させる ウィークリーフリーフォーマット。来年の手帳にぜひお試しくださいませ。来年、このフォーマットの手帳が増えて欲しいと願って。

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波形研究所 所長

WAVEFORM LAB(ウェーブフォーム・ラボ) は音楽制作、デジタルライフ、イノベーションをテーマとするサイトです。

1997年、伝説の PDA、Apple Newton にフォーカスした Newton@-AtMark- を開設、Newton や Steve Jobs が復帰した激動期の Apple Computer のニュースを伝えるサイトとして 200万アクセスを達成。2001年からサイトをブログ化、2019年よりサイト名を WAVEFORM LAB に改称、気になるネタ&ちょっとつっこんだ解説をモットーにサイトを提供しています。

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コメント

  1. 紙質が髪質になってるよ
    ES DIARY 2017の所

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