FINAL FANTASY XVI – 楽しかったよ、プレイする価値は十分にある

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FINAL FANTASY XVI
Final Fantasy XVI をプレイした。ファイナルファンタジーは 7 Remake を完成させるのとばかり思ってたが、昨年末くらいに 16 を作ってるのかと。トレーラーを観た感じでは「これまたイケメンが活躍するのか」くらいだったが、発売日にはゲットして、のんびりプレイ。昨日、一周目が終わったところ。

Final Fantasy XVI プレイの感想

評判はあまり芳しくないそうだが、全然悪くない。面白かったよ。

そりゃ、ゲーム批評家みたいに観点事にスコアリングすれば凡庸だったかもしれないが、正当なファイナルファンタジー系統作品だったし、「#クリスタルの加護を断ち切るための物語」という設定・世界観も良かったと思う。16作品もやっていると、ネタが尽きると思うのだが、新しい要素を盛り込んだり、やたらと武器やロールのバリエーションを増やすことなく、ひとつの世界観を作り上げた。

人生ゲームベスト 10 には入らないと思うし、カリスマ的なゲーム、レジェンドタイトルにはならないだろうが、ゲームとしては凄く楽しめた。

一方で、ゲーム批評クラスタが物足りなく思うのも分かる。ということで、プレイの感想をまとめておく。

いいところ

やはり、グラフィックが最高だ。圧巻の召喚獣バトルシーンや、砕けたマザークリスタルが飛び散るシーンの描写などは「凄ごい」。PS 5 持ってて良かったと思う。

ゲームシステムは分かりやすく万人向きだ。装備できる武器・防具・アイテムの数が極小になっている点が良い。ロールプレイングはゲームの深みをだすために、アイテムや武器・魔法を数多く連発する傾向にあるが、それをやると、ゲームが深くなっているのではなく、単純に面倒くさいものになる。FF16 はコンパクトにまとまっていて良い。

バトルシステムは初心者向けだ。特にアシスト系のアイテムは非常に便利だ。玄人はアシスト系のアイテムを使わなければ良い、というものではないが、フォーカスがバトル初心者に向いている。オープンワールド・RPG がすべてエルデンリングみたいになっては困るはずなので、これはそういう味付けにしました、というところだろう。ターン式ではないリアルタイムバイトルも良い。

ストーリーも扱うテーマとしては苦労したんだろうと思う。グッドジョブだ。

残念なところ

まぁ、残念だな、というところで欠点というほどのものは感じない。

分かりやすくバトルシステムから。やはりバトルが単調だ。アクションの組合せやコンボの設定があまり生きてない。コンボを組んだところで雑魚にはいいが、ウィルレベルを持つ敵、中ボス以降にはあまり役に立っていない。また、物語が進展するにつれ、雑魚がまぁまぁ強くなる。「この雑魚、最初のボスより強いだろ」ということが発生している。物語に入り込みにくい。

バトルの操作面も、ひたすらゲージを削るもので、敵やボスの特性もあまり喚起ない。火の玉のボムにも火炎が効くし、敵の硬さもさほど変わらない。圧倒的に強いボスへの絶望感に薄く、「きちんとよけていれば死なない」「ゲージを少しずつ削るのみ」「メインボスはシーンの切り替えまで頑張るだけ」となってしまっている。

また、召喚獣も好きな時に呼ぶことができないのも残念。イフリートや他の召喚獣でバトルしたいよな。

ゲームの作りはいいんだが、バランスが少し悪い。基本、映画に参加しているような作りなので、会話シーンや物語シーンが多い。そこは「視聴者」になってしまうので、ファイナルファンタジー特有のバトルを通じて、感動を呼ぶ、というところがない。また、主人公達の想いが念仏のように繰り返されると、興覚めになる。脚本が弱いのかもしれない。

あと注文を付けるならストーリーだ。ゲーム時間に対してゲームボリュームは少なめだ。ストーリーも非常にコンパクトで、大きな場面展開は1度しかない(シドが死ぬまでと、その後)。マップも大陸1つ分。もう少し物語を盛り込めなかったのか。今回はラスボスが「神」なので、「悪者にもそうせざるおえない事情があるんだよ」ってなことがない。主人公パーティーはずっと彼らなりの正義を貫いていて物語が薄い。キャラクターの作りこみもサブクエスト頼みで「分業制です」という感じがする。

飛空艇を手に入れると一挙に世界が広がる、大切にしてきた仲間のバトルでの別れ、火が付いた主人公の深淵なる力、といったファイナルファンタジー特有の要素が薄かったかもしれない。

新しい作品を構築するチャレンジは称えたいが、過去作品の音楽をもっと盛り込んで欲しかった。正直、これはファイナルファンタジーシリーズでない単独作品として作ったのかな、という出来だ。使える伝統やパーツはもっと使えばよかったのかもしれない。

プレイして良かった、価値は十分にある

FINAL FANTASY XVI

ドラゴンクエストと並ぶ名作シリーズなので、期待も大きかったのだろうが、評判は低調のようだ。でも、レビュアーや批評家が何と言おうと関係ない。このゲームは面白かった。過去の作品への思い入れを投影するかは個人の問題だ。グローバルプロジェクトであり、予算的にこれ以上大きくできなかったのかもしれないが、コロナ禍でよく作った!と思う。

プレイは全編、ヘッドフォンを付けてやったのだが、没入感もあった。クリアした際は手応えもあった。買う価値、時間をかけてプレイする価値は十分にある。

2周目からが本番というゲームも存在する。1周終えて(サブクエストは1つ逃したくらいだろう)トロフィーコンプリート率は 55%。今晩から2周目に挑んでみたいと思う。

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波形研究所 所長

WAVEFORM LAB(ウェーブフォーム・ラボ) は音楽制作、デジタルライフ、イノベーションをテーマとするサイトです。

1997年、伝説の PDA、Apple Newton にフォーカスした Newton@-AtMark- を開設、Newton や Steve Jobs が復帰した激動期の Apple Computer のニュースを伝えるサイトとして 200万アクセスを達成。2001年からサイトをブログ化、2019年よりサイト名を WAVEFORM LAB に改称、気になるネタ&ちょっとつっこんだ解説をモットーにサイトを提供しています。

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