全面タッチキーボード ROLI Seaboard や ROLI Blocks を開発する英国の楽器メーカー ROLI が LUMI という全面 RGB イルミネイトキーボードをフィーチャーした MIDI 鍵盤をクラウドファンディング kickstarter / LUMI: The smarter way to learn and play music にてプレッジ(支援)を募集している。
残念ながら現在は地域限定発送のプロジェクトとなっており、日本を含むアジア圏からはプレッジできない(販売対象は米国およびヨーロッパ)。支援価格は 249ドルから設定されており、意外にリーズナブル。実に面白そうな製品。
カラフルに光る鍵盤を搭載した LUMI 概要
ROLI Brightkey テクノロジーを採用したスペクトラムイルミネーションフル鍵盤を採用した美しく光る MIDI キーボード だが、外部 MIDI キーボードとしてではなく、専用アプリと連動して、キーボード演奏を学ぶセットとしてアピールしている。いわゆるカシオが販売している光ナビゲーションキーボードと発想は一緒。実装がだいぶ美しいものとなっている。
全面 10,800 ミリカンデラで発光するキーボードを搭載。専用アプリと連携して、弾くべきキーをガイドしてくれる。鍵盤は小型なボディぎりぎりに詰め込まれたフル鍵盤。プランジもグランドピアノ並みの10mm(通常のグランドピアノの92%に相当)を確保している。Bluetooth 5.0 / USB-C 端子に対応、一般的な DAW でも使える。
ROLI らしいのはキーボードを合体することができること。ROLI Blocks で採用されている DNA コネクタを装備している。
キーフィーチャー(WAVEFORM LAB まとめ)
- ROLI Brightkey テクノロジーを採用したスペクトラムイルミネーションフル鍵盤を採用
- 鍵盤は C からの 2オクターブ分 24キー。オクターブシフトキーで 7オクターブをカバー
- ポリフォニックアフタータッチ対応のプレッシャーレシポンシブルキー
- 3台連結することで 96鍵盤までをサポート
- ドッキングコネクタは ROLI Blocks 互換 DNA コネクタを 8つ搭載
- キーサイズは DS5.5、黒鍵 9.67mm / 白鍵 19.4mm
- キープランジ(深さ)10mm グランドピアノの 92%程度
- バッテリーは充電式、4-5時間の充電でフルイルミネイト発光の状態で 6時間稼動
- Bluetooth 5.0 / USB-C(MIDI アウトと給電)
- Bluetooth レンジは 15m
- 282mm * 141mm * 27mm 600g
- 同梱物は LUMI Keys 、LUMI app、USBケーブル、クイックスタートガイド、保証書
- 専用音源アプリ LUMI app は iOS 12以上に対応、Android の数機種で稼働確認
- 追加ソフトとして、ROLI Studio Player, the NOISE app, ROLI Dashboard も
- kickstarter でのプレオーダーは 6/18 – 7/17 まで
- 2019年 10月出荷予定
日本からプレッジできないのが残念
光る楽器は大好きなのだが、日本からプレッジできないのが残念。コンパクトな MIDI キーボードはいくつあってもいいくらい。光るならなおさら面白くて欲しい。
個人的には、あの「光る鍵盤で弾くキーをガイドする」というコンセプトがあまり好きではない。鍵盤はボタンではないので、「弾く位置さえわかれば良いというものではない」という古風な考えなのと、複雑なコードだと光ってても押さえられなかったり、頭に入ってこなかったりするからだ。
けど、音楽の敷居を下げるには、こういったアイデアも非常に大切なんだと思う。そういう意味では成功して欲しい製品だ。
ROLI は Seaboard や Blocks など画期的な楽器を開発するベンチャー。けど、Seaboard は実際に鍵盤弾きの人間からすると実に弾きにくい。あれを鍵盤風にまともに弾くのは苦労する。自由度が高そうな一方で、音楽的な表現力や演奏楽器としてのコントロール感は通常の鍵盤+ピッチ・モジュレーションホイールに迫れてない。ROLI Blocks もガジェット的で楽しいが、楽器的ではない。LUMI のムービーを観てても、なんか弾きにくそうな鍵盤じゃないか?というシーンもある。
楽器は実際に弾いてみないと何とも言えないものだが、ちょっと心配。いや、鍵盤が光るなんてイカしているから、やっぱりは欲しいか(笑)。
— update
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