アソビカメラ キヤノンしてのカメラはどう?

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iNSPiC-REC

Canon がカジュアルに使える小型カメラ、アソビカメラ iNSPiC REC を発表した。年末に販売開始予定。

アソビカメラ iNSPiC REC

Sony Cyber Shot U

昔、SONY Cyber-shot U というカメラがあった。本体重量 87g で液晶ディスプレイも293×220ドットと超小型。気軽に取り出せて「ここらへんかな」なんて感じで被写体を捉えて撮影するカメラで、風景から飲み会のメンバーからビジネス文書までメモ感覚で使えるカメラで、自分はオレンジの高画質モデル U-20 を結構気に入って使っていた。これが 2002年の話だ。

17年経って、キヤノンから発表されたのが アソビカメラ iNSPiC REC。レンズ性能は段違いだが、今度はディスプレイもなくなった。ファインダーはクリップの穴で、「だいたいここらへんかな」と撮影する。撮影はできるが撮影した写真は確認できない。スマホの専用アプリに送信して確認するしかない。

カメラ的に言うと、ISOやホワイトバランス、露出補正等、ほとんどのパラメータがオートのみ。撮影は、写真モード、ビデオモード、マルチモード(写真とビデオをシャッターボタンを押す時間で切り替え)、ワイヤレスモード(専用のスマホアプリで画像を転送、リモート撮影ができる)の4つのモードが使える。防水・防じん性能はIP68等級に相当(水深2mで30分まで撮影が可能)とのこと。メモリは microSD。重量は 90g だ。

iNSPiC REC をどう使うか

iNSPiC-REC
SONY Cyber-shot U は、一眼レフでかまえて写真を撮るのではなく、日常のちょっとした一瞬を切り取るようなメモタイプ撮影に活躍したんだけど、現代ではスマホのカメラがその役割を担っているような気がする。その点、iNSPiC REC の居場所は以前より少ない。

iNSPiC-REC-01

だから、実用度やスペックではなく、「iNSPiC REC で撮影するのが楽しい」という体験が作れるかどうかが決め手かもしれない。例えばスマホカメラを使えない小さい子供に iNSPiC REC を自由に使わせて、カメラの楽しさや子供が何を撮ってきたのかを楽しむ、というのは面白そう。残念ながら、それは Cybershot-U 時代にやっていたことだけど。

ファッションアイテムとしても悪くない。もう少し遊びを感じるデザインにしてもよかった気がする。カラーは、グリーン、グレイ、ピンク、ブルー。発色は地味でオレンジがない…。キヤノンの生真面目さが抜けきっていない感じ。

アマゾンの売価は ¥15,194。悪くない。中国のメーカーが似たモノを 6,000縁くらいで出しそうなのが心配。

こういう楽しげでマジョリティを取れそうもないプロダクトは結構好きだ。日本のメーカーが不得意になりつつある分野だ(iNSPiC REC の最初の販売はクラウドファンディングだった)。クリスマスに間に合うか分からないけど、子供へのプレゼントにも最適だと思う。高くもないので1個買って応援したい。

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波形研究所 所長

WAVEFORM LAB(ウェーブフォーム・ラボ) は音楽制作、デジタルライフ、イノベーションをテーマとするサイトです。

1997年、伝説の PDA、Apple Newton にフォーカスした Newton@-AtMark- を開設、Newton や Steve Jobs が復帰した激動期の Apple Computer のニュースを伝えるサイトとして 200万アクセスを達成。2001年からサイトをブログ化、2019年よりサイト名を WAVEFORM LAB に改称、気になるネタ&ちょっとつっこんだ解説をモットーにサイトを提供しています。

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