WWDC 2004 の基調講演 Webcast 、ご飯を食べながら見ました。いやー、30 inch の液晶モニタも Mac OS X のテクノロジも凄いけど、1時間40分しゃべりまくる Jobs が凄い(笑)。よく疲れないなぁ。
さぁ、新しいオペレーティングシステム、タイガーについて。まぁ、オペレーティングシステムのトレンドというのもあるんだろうけど、 Longhorn を相当気にしてるぞ、あれ。気にしているのは彼らではなく、君たちだ(笑)。
デザインの面では Mac OS X 10.4 Panther をパクってる Longhorn だけど、グラフィックアクセラレーターによる「画面効果(ウィンドウがゆれたりするやつ)」や、メタ情報による「ファイルサーチの統合」なんて Longhorn のデモの方が世に出たのは先だ。画面効果は Core Image や Core Video によるもので、Longhorn のデモを見てから作ったとは思えないけど、「ウチが元祖だぞ」という当てつけを感じる。Spotlight というメタベースのファイルサーチシステムの検索結果はちゃんとプレビューがつくあたり Longhorn の検索ウィンドウそっくり。双方、切磋琢磨して欲しいね。
Dashboard はともかく、 Spotlight 、Automator 、.mac Sync などはサードパーティがどこまでついてくるか見物。 Apple 純正品しか対応していないとなると全くつまらないものになってしまう。今回、ちゃんと SDK を提供したことを何度も強調していたので、 Apple としても Mac OS X の新しい機能を活用して欲しいようだ。 これらの新しい機能を使うことで Mac のソフトは自然に「 Mac 風な差別化」ができるようになるのだと思う。特に CoreImage を使えば、アプリの見栄えをカンタンにグレードアップできる。 .mac Sync に対応すればアプリのプレファレンスもシンクロできる。非常に便利。なかなか面白い戦略だと思う。
ただ、 Adobe が Mac に特有の CoreImage を使うことで、例えば PhotoShop に Mac ならではの機能差別化を行うかどうかは微妙。これらの機能が本当に「おお、使ってみたい!」というものかどうかは、開発者に聞いてみたいもんだ。
今回は開発者向けの基調講演だから、 Mac OS X を使うユーザにとって目を引くものは少なかったと思う。「ふーん、便利になるのかなぁ」という程度で、Exposé のように使い勝手が大きく変わる「予感」jに欠ける。 Mac OS X 10.4 のリリースまで時間がたっぷりあるので、来年の発売開始の時には最新の機能を使ったアプリケーションをサードパーティに登場させて欲しいのかもしれない。
リリース前に Macworld Expo SF があるあたり、まだ、何か登場するかもしれないね。