KORG Gadget が大型アップデート、セガ・タイトーのガジェットを iOS / Mac にも展開、ELECTRIBE Wave のシンセガジェットも追加

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KORG Gadget が大型アップデートし、これまで任天堂コンソールに提供が限られていたセガ・タイトーのコラボガジェットを iOS / Mac にも展開、また、ELECTRIBE Wave のシンセガジェットも追加した(待望の「セガ」&「タイトー」ガジェットと、強力なウェーブテーブル・ガジェットを追加した KORG Gadget 2 の大型アップデートが登場!)。

KORG Gadget for Nintendo Switch は任天堂 Switch を持っていないので、全くフォローしていなかった。セガ・タイトーのコラボガジェットが追加されたことは知っていたが、内容は詳しく把握していなかったので、ちょっと驚いたニュースだ。

セガ・タイトーとのコラボガジェット

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KORG Gadget の音源はすべて地名がついているが、セガの本社があった「大鳥居」、タイトーの開発拠点・海老名開発センターがあった「海老名」に由来するガジェットが追加された。タイトーは綱島にもあったイメージだったんだけど、80年代のアーケードゲームが熱かった時代は大鳥居・海老名だったんだろうな。ナムコとのコラボガジェット「蒲田」とあわせ、ゲーム会社コラボガジェットは3社となった。

ゲーム会社とのコラボガジェットは往年のアーケードゲームの音色の再現がテーマとなっているが、ガジェットのタイプは個性がある。ナムコの Kamata は Wave Table Synthesizer(波形メモリ型のシンセサイザー)、セガの Otorii は SEGA 16-bit DRUM MACHINE(サンプリング音源のドラムキット)、タイトーの Ebina は TAITO ARCADE SYNTHSIZER(FM音源的なたぶんウェーブテーブルシンセサイザー)とカテゴライズされている。

セガもナムコもタイトーも、ゲーム音楽を収録した CD 持ってるよ。ここらへん、もろに「青春」だったのでよく覚えてますよ。ホントいくらお金を使ったか(笑)。

セガ・Otorii – セガのカリスマゲームの SE をふんだんに収録

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セガ・Otorii は当時のサウンドをドラムキットに並べる分かりやすい構成で、音色もゲームカートリッジを選択するインターフェイスになっている。80年代にカリスマ的人気のあった、スペースハリアー(1985年)、ファンタジーゾーン(1986年)、アウトラン(1986年)、アフターバーナー(1987年)、そしてパワードリフト(1988年)、ゴールデンアックス(1989年)、メガドライブのソフトであったレンタヒーロー(1991年)からの音色を収録している。

スペースハリアー・アウトラン・アフターバーナー・パワードリフトは鈴木裕チーム(後の AM2研)が開発した体験型のアーケードゲーム。

スペースハリアーはとにかく 3D の描写が迫力あった。映像もリアルで、当時は海外のゲームだと思っていた(ナレーションも英語だし)。モアイみたいなボスやガンガンに炎を吐いてくるドラゴン、ドムが出てきたりと、とにかく迫力があった。骸骨のドラゴンの面くらいしか行けなかった記憶がある。

アウトランは車型の筐体も驚きだったが、ドライブで BGM に選択できる楽曲が秀逸なので有名。川口博史さん作曲の MAGICAL SOUND SHOWER、SPLASH WAVE、PASSING BREEZE の3曲ね。バンドでコピーしてましたよ。ばっちりレパートリーでした。今回の音源のほとんどが川口博史さんの作品だね。

あとこの中で一番お金をつぎ込んだのは、ファンタジーゾーンだ。基本、横スクロールシューティングなんだけど、ステージのスクロールが独特(いきなり動いて玉にあたるとか)なのと、コイン集めやショップで武器を強化するのが面白かった。ゲームは調子悪くても全面クリアできるくらいにはやりこんだ。各ボスともに王道の攻略法があって、それを伝承するのがゲームセンターだったよね。オンガクもノリノリだった。

ガジェットとしては当時のゲームサウンドパーツのサンプリングなので、利用シーンを選ぶかもしれない。リズム系サウンドはリッチな他の音源に薄く重ねたり、ブレイクシーンで使うと面白いのかな。

タイトー・Ebina – マニアを満足させるマニアックなゲームチョイスが光る

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タイトー・Ebina はしっかりとしたシンセサイザーガジェットだ。あのダライアスの FM変調の強いゲーム音色をキーボードで弾ける。これだけでエモい。奇々怪界(1986年)、ダライアス(1986年)、ニンジャウォーリアーズ(1989年)、ダライアスII(1989年)、ナイトストライカー(1989年)、メタルブラック(1991年)の音色を収録している。個性が強すぎる音色が特徴だ。

タイトーといえばテーブルゲームでも面白い作品が多いんだけど、3画面筐体が強烈だった ダライアス をフィーチャーしましたか。もう、ダライアスというだけで強烈な個性、コンテンツ。あれはとにかくぶっとんでた。

中学・高校当時、拠点としていたゲームセンターはじじばばがやってるような小さなゲームショップだったんだけど、このモニターを3つ横に並べたダライアスは TAITO 系の大型ゲームセンターにしかなかった。単純に横スクロールのゲームなのだが、画面が横に広い広い、サウンドシステムが凄くて音がいい、ボディソニック搭載で揺れる揺れる、オケショットなどのサンプリングも満載の音楽。ダライアスという世界観がそこにあった。

ダライアスの没入感はその「世界観」にあると思うが、音楽も凄かった。ズンタタの小倉久佳さんね。当時の YAMAHA DX7 を思い起こさせるギッラギラの FM音源、そしてオケヒットサンプリングによる楽曲、ゲームのモチベーションを一気にあげるアラートサウンド、もう凄かったね。当時オケヒットの楽曲を再現したくて、オケヒットサンプルを2つ搭載していた KAWAI のドラムマシン R-50 を買った思い出がある。ダライアスの楽曲を打ち込んで、ゲーム友達にうらやましがられた記憶が。

そして、「あれ?またダライアスの筐体が来た、新作?」とみなが思っただろうゲームが ニンジャウォーリアーズ。海外にジャパンを売り込む感じな世界観。ゲーム主人公がニンジャなのかロボットなのかイマイチやりこむ気がしなかった。が、音楽はよかった。というか、音楽の先が聴きたくてプレイしていたようなもの。なんせ、ソロが三味線でっせ。

タイトー収録ゲームの中では一番古いのが 奇々怪界。テーブル型ゲームでこれもよくプレイしたな。プレーンというか、落ち着いたいいゲームだった。

音源ガジェットとしては用途を選びそうだが、「あの音色でいっちょ、やってやろう!」というユーザは多いと思う。うん、グレイトだ。

Warszawa – ELECTRIBE Wave のエッセンスを薄めた薄口インプリメント

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ワルシャワはポーランドの首都ですね。ELECTRIBE Wave のシンセ部をガジェット化したウェーブテーブル・シンセサイザー。つい最近使いはじめたので、レビューも書いた。

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ガジェットとしては面白い音が出る。けど、なんか薄口。ELECTRIBE Wave にビルトインされているカオスパッドがない。オートメーション系が複雑になるからか?

正直、面白い音があるのはあるんだけど、ELECTRIBE Wave の楽しさの再限度は低い。ドラム部もプログラムデータもホンモノの ELECTRIBE Wave が呼び出せた方が面白いのに、と思う。まぁ、Audiobus で繋げばいいのかもしれないけど。ドラムパートも使いやすいのでドラムパートもガジェット化して欲しいな。

なお、iOS版は Warszawa は ELECTRIBE Wave を購入することでインストールが可能だ。Mac版はアップデートするだけでガジェットが追加される。

久しぶりの神アップデート

往年のゲームが好きな人はマストハブのガジェットだが、ゲームに特段思い入れがない人は 8月31日までのセール狙いで、ELECTRIBE Wave 本体を購入するのを薦めておこうかな。セガのガジェットは Get Ready ! とか Welcome to Fantasy zone! とかボイスデータが結構収録されているのが魅力。タイトーガジェットはリードに使える強烈な FM音源(風)シンセサイザーが魅力。ぜひオリジナルの音源を聴いてみて欲しい。

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