今日は会社を休んでます。平日に休むのは本当に久しぶり。夜にはポリスのライブに某 t4e さんと行くことになっていて、なんかいい1日だったり。大谷和利さんの新刊、iPod を作った男:スティーブ・ジョブズの現場介入型ビジネス(Amazon)を読みました。文庫本サイズ、というかペーパーバックサイズというか(本当は何というの?)、薄くて読みやすそうなので昨日、帰りがけに書店で買った。
「どっかで読んだっけ」と思わせる出だしだが、そうそう、 MacPower の特集で編集された部分を読んだんだ、と納得。カバリッジとしては iPod touch までを含んでいて内容も新しい。ここ数年、秘密主義を貫いている Apple だけに、特段、新しい事実が書かれている訳ではないが、今の Apple の強さ、特質がよく整理されていると思う。
そして何より、 Apple の話題を慎重に事実と推測を切り分けながら、大谷さんの語り口で聞かされているような気分になるのがなんか懐かしい。それこそ昔の MacPower を読んでいるかのようだ。若い頃には Mac 雑誌のライターを自分の勝手な偏見でもって切り分けて読んでいて、「大谷さん、それ偏り過ぎ」なんて思うことも多かったんだけど。
この本は Apple ファンだけを対象としたものではないから、バランスに配慮したんだろうけど、この本の文体も含め、今ではすべてが懐かしく心地よい。 80年代に「カルチャークラブ?けっ!」なんて言っていたメタルキッズだった自分が、「オカマカマカマ」と「カーマは気まぐれ」を口ずさんでいるのに似てる。そういえば今里さんが「歳をとるほど、人はこだわりがなくなるんだよ」と言ってたなぁ。
ちょっと話がずれたけど、「 Apple って会社になんで夢中になるのか」「なぜ、Apple がプロダクト戦略においても、ビジネス戦略においても、組織論からも憧れの的になるのか」「なぜ Apple なのか」を Apple の歴史をよく知らない世代に説明するのにもいい本だと思う。分量も軽く読めるし、 Steve Jobs を中心においたことで、分かりやすくなっていると思おう。そんな本でした。
コメント
おおお、えーてるさん、ご無沙汰しております。やはり読まれてましたか。懐かしかったですよね。
やけに Newton にパートが割かれているのも納得ということで(笑)。
大谷さんらしいバランスの取れた内容でしたね。
やさしい語り口に、氏のお人柄があらわれているように思えました。