Finale Note Pad という無償楽譜アプリの Mac 版がいつの間にかディスコンになり、これまでの膨大な楽譜資産が一挙に「読めないファイル」になって焦って、その対策をした話。
子供の頃、採譜はみっちり教え込まれたので、(特段好きではないが)ソロパートとかコードボイシングとかはメモ代わりに採譜する。なので、Mac には部分的な採譜メモファイルが結構な数ある。ここ数年は主にベースを受け持つことが多く、ほとんどコード譜で対応できてしまい、採譜や記譜から遠ざかっていた。
最近ピアノを弾いていて、「そういえば、モンドグロッソの Tree, Air, and Rain on the Earth のピアノソロを採譜したよなぁ」と思ってファイルをあさる。あった。なんか拡張子が .mus で白紙アイコンになってる。大半の楽譜が PDF なのだが、いくつか、いや数十のファイルが .mus ファイルだ。
.mus ファイルが読めない
思い起こせば、PrintMusic というアプリケーションを使っていた。Finale Note Pad という無償アプリもあったっけ、ということで Finale のサイト にアクセス。すると、
NotePad は Windows 専用です。Macではお使いいただけません。
って書いてある。Finale よりは安価な製品版 PrintMusic も Windows 専用だ(一部、パッケージ版にはノンサポートの Mac版が添付されているらしいが、今更そんなもの買いたくない)。げげげ。自宅のマシンで PrintMusic が動作する Mac は既にない。思ったより大ごとなのに気が付いた。
Finale の体験版を使って MusicXML に変換する
こんな時は日本のサイトではなくディベロッパーのサイトを直接チェックする。try finale free for 30 days というサイトがある。これだ! Finale の 30日間の試用版をゲットし、PDF なり、MusicXML に変換する ことにした。
Finale のサイトでアカウントを作り、Finale 試用版をゲット、音楽環境の Mac にインストールする。起動が恐ろしく遅い。あー、なんか macOS ネイティブで動作していない感じ。1回落ちる。ログアウトして再度トライ、なんとか動く。Finale v26 ってこんなに重いのか?
そして、旧 PrintMusic で作成したファイルを開く。こんな感じ。
あー、化けてる。もうぐっちゃぐちゃ。フォントに問題がありそうなのは分かるが、いちいち調べて解決する気も起きない。たかだか記譜アプリケーションがなんでこんなに高価で動作が重くてぐちゃぐちゃなのか。
「楽譜は化けても MusicXML に変換すれば問題なかろう」と変換してみる。試用版でも問題なく変換してくれる。試しに他のアプリで開いてみる。MusicXML を読み込めて安定感のある無料のアプリケーションといえば、Avid Sibelius | First だ。
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あー、ホント心からお詫びする。
ファイルをチェックしたところ問題なく変換されているようなので、数十あるファイルを片っ端から MusicXML に変換した。
自分で作成したファイル資産が最も大事
今回はなんとかなったが、アプリケーションネイティブなデータは気を付けないとね。さて、これからノーテーションアプリケーションは何を選ぼうか。iPad と Apple Pencil の組み合わせで楽譜を書くのも楽しそう。軽くて安心感のあるノーテーションソフト、これから探そうと思います。
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