NAMM の開催にあわせて各社の新製品発表が続いていますが、Arturia からとんでもないプロダクトが発表されたもで紹介。BeatStep Pro と KeyStep を融合した KeyStep Pro だ。至高の統合型コントローラーの魅力を解説する。
通なら常識、人気の Arturia コントローラー
Arturia は非常に優秀なコントローラーを提供している。特に Step シリーズ KeyStep、BeatStep Pro はアナログシンセサイザーをコントロールする CV 端子、アルペジエーター、シーケンサーと再生スケールを移調できるトランスポーズなど、単なる MIDI 鍵盤にとどまらない機能を提供している。
特に KeyStep は通好みのキーボードフロント(YouTube でパフォーマンスを披露している多くのクリエーターの手元にはいつもこの KeyStep がある)、BeatStep Pro はマルチトラックシーケンサーを内臓する集中コントローラーとして人気がある。BeatStep Pro は WAVEFORM LAB のパフォーマンス・アナログシンセサイザーコントローラーとして活躍している。こんな感じ。
KeyStep もいつか購入しようと思ってたんだけど、「BeatStep との位置付けがかぶるなぁ」と思ってたところ、とんでもないものが出た。
Arturia KeyStep Pro の魅力とは
それが今回紹介する KeyStep Pro – UNIVERSAL SEQUENCING MASTERMIND だ。 BeatStep Pro の4トラックシーケンサーと KeyStep を融合させたコントローラーだ。マジで凄い。
特長1:様々な音楽制作機材をコントロールできる、とんでもない統合力
KeyStep Pro は単なる MIDI キーボードではない。アナログシンセサイザーやユーロラックモジュール(CV/Gate)、ドラムマシーン、MIDI デバイス、クロック出力、USB 経由のコンピューター、すべてを統合してコントロールできる。
これ1台あれば全部の楽器をカバーできる。とんでもない統合力だ。
特長2:4トラックのマルチシーケンサー
たくさん接続した楽器をどうするのか。BeatStep Pro 譲りの4トラックのシーケンサーが搭載されている。64ステップで16音のポリフォニックなシーケンサーを搭載している。BeatStep Pro のシーケンサーはモノフォニックだったので羨ましい。
シーケンサーはドラムシーケンサーとメロディックシーケンサーに分かれている。ドラムなら Electribe のようなパッド入力、メロディータイプならキーボードで入力と使いやすい設計になっている。
KeyStep Pro だけで、ドラム、ベース、コード(パッド系)、アルペジオと、全部カバーできちゃう。ドラムマシーンをシンクで使うならもう1トラック余っちゃう。凄いぜ。
特長3:抜け目のない完全なキーボードコントローラー
キーボードフロントとしての性能も抜群だ。アルペジエーター、コードを記憶し単音で再生できるコードモード、そしてペダルを接続しなくても手元でサスティンをかけられるホールドボタンとキーボードコントローラーとしての性能も高い。ホントに凄い。
現時点において最高のコンパクトなコントローラー
現時点で KeyStep Pro はコンパクトなパッケージング、高性能な機能、BeatStep Pro や KeyStep の経験が生かされた成熟したコントローラーとしてナンバーワンのコントローラーだと思う。
唯一欠点というのは、Arturia のコントローラーに共通して言えることだけど、重い、という点。一部サイトでは、重量が 2.7Kg とされている。BeatStep Pro が 1.45kg なので結構な重さだ。設置した時に安定するという点では長所なんだけど、持ち歩く時に 2.7kg というのは重すぎる。うーん、ここは残念。
国内販売価格は未定だが、価格は $449。国内では 5万円オーバーとなりそう。でも、性能・機能からコストパフォーマンスは決して悪くない。買って後悔なしのプロダクトだ。
個人的にはブラックモデルがラインナップされた時点で即買いすると思います。
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