Roland TR-8S : パフォーマンス志向のデジタルグルーブボックスの完成形

RECORDING

Roland TR-8S

の体は自分が思っているより若干、大きいらしい。最寄駅のショッピングセンターから出る時に、ドアに思いっきり左手をぶつけてしまった。凄い音がした。今も猛烈に痛い。痛いので記事も短めに。

TR-8 を徹底的にリファイン、魅力的なマシンに

本日、ローランドが AIRA シリーズの新製品、Roland TR-8S Rhythm Performer を発表した。TR-808、909、606、707、727 といったローランドのリズムボックスを ACB(Analog Circuit Behavior)で再現した Roland TR-8 を大幅にリファイン。デジタルならではの仕様でグルーブボックスの完成形を創り出した。

TR-8 vs TR-8S TR-8 vs TR-8S

AIRA シリーズの TR-8 をベースに、オーディオサンプルを追加、エフェクトを強化し、トラックフェーダーにカラーLEDを装備するなどの UI の見直し、パフォーマンス面ではオートフィル機能などを追加・強化している。詳しくはローランドのサイトをチェックしてくださいませ。

デジタルグループボックスの完成形

TR-8 の頃からそうだったが、Roland / AIRA TR-8S は単に「リズムボックス担当」マシンではない。「演奏型」グルーブボックスとして各インストゥルメントごとにフェーダーを持ち、AIRA シリーズでお馴染みの Scatter やオートフィルインを装備、またオーディオ&MIDIインターフェイスにもなる。まさにパフォーマンス志向のデジタルグルーブボックスであり、司令塔でもある。

AIRA シリーズとしては、これもパフォーマンス型ミキサーの Mix Performer MX-1 や DJ Controller を出している。しかし、グルーブボックス+シンセサイザー(&エフェクター)というシンプルなパフォーマンス構成を考えると、TR-8 だと「ちょっと足りない」感じがあったが、サンプルも使えてパターンを自由にコールできる TR-8S なら、かなり面白い演奏ができるのではないだろうか。

エレクトリックグブーブ好きで演奏型の人、オススメです

DAW で作り込むのではなく、テクノやハウスなどのエレクトリックグルーブを楽しみたい人にはオススメの楽器だと思う。 Roland Boutique シリーズのおかげで「1つ1つ好きな楽器を揃えていく」楽しみが広がっているが、この TR-8Sは既に予約販売がはじまっていて、値段もそんなに高くない。

よく、デジタル vs アナログという話があるが、アナログだから、アナログ回路だから良い、という訳ではないと思っている。例えば、Roland Boutique に SE-02 というアナログ回路のシンセサイザーがあるが、SE-02 のフィルターは決して滑らかではない。実際にレゾナンスをあげてフィルターを動かすと高周波数部はカタカタと上がっていく。アナログだからベルベットのようにスムーズという訳ではないのよ。

ACB(Analog Circuit Behavior)はよく出来ていると思う。今時のデジタルシンセは、「デジタルだから音が薄っぺらい」なんてことはないし。TR-8 の音はなかなかだったし、これだけの操作性があるならばいいチョイスだと思う。

Roland AIRA シリーズ

Roland AIRA SYSTEM-1 を持っているので、ルックスも好き。ウチで DAW を使わないハードウェアシンセの構成でいくと、Novation CircuitAIRA SYSTEM-1 という光るコンビがあって、このセットで遊ぶことは多い(近々お披露目する予定の「赤いコンビ」も計画しているんだけど、あーこっちにしておけば良かったかなぁ)。

それに、七色に光るフェーダーというのがいいよね。トラック間違いも減るだろうし、光ること自体が正義だから。マジ、欲しいです。

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波形研究所 所長

WAVEFORM LAB(ウェーブフォーム・ラボ) は音楽制作、デジタルライフ、イノベーションをテーマとするサイトです。

1997年、伝説の PDA、Apple Newton にフォーカスした Newton@-AtMark- を開設、Newton や Steve Jobs が復帰した激動期の Apple Computer のニュースを伝えるサイトとして 200万アクセスを達成。2001年からサイトをブログ化、2019年よりサイト名を WAVEFORM LAB に改称、気になるネタ&ちょっとつっこんだ解説をモットーにサイトを提供しています。

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