MacBook が Apple のノートブックのラインナップから外れ、ディスコンになった。新しい MacBook Air はディスプレイをアップグレードし、旧モデルに対し価格を 15,000円ほど価格を下げた。MacBook Pro も Touch Bar 非搭載モデルが廃止、新しいエントリーモデルは価格も下がった。
12インチ MacBook 登場から、これまで
90年代に混沌としていた Mac のラインナップは、コンシューマ向け・プロ向け、デスクトップ・ノートブックの4つのマトリクスに整理された(当時経営危機に直面していた Apple はこのマトリクスによる製品統合を発表したが、その時点でコンシューマ向けノートブックは用意されていなかった)。
その後、超薄型高級機として MacBook Air が登場。MacBook Air は価格に見合わないスペック設定で売上が伸びず、リーズナブルなノートブックとして位置づけが見直された後は、薄型・小型で SDカードスロット・USB A ポートと充実した拡張性、光るロゴが人気となり、スタバでドヤ顔で使うノートブックの定番となっていった。
MacBook は12インチのコンシューマエントリー向けのノートブックとして 2015年に登場した。Retina ディスプレイを搭載し、美しく MacBook Air 以上に薄い筐体でゴールドモデルをランナップ、MacBook Air は段階的に姿を消すと思われた。
Early 2015、Early 2016、Mid 2017 と3モデルにわたって改良されていった MacBook だが、2018年に「?」ということが起こった。13インチ Retina ディスプレイ、Apple T2、Touch ID、Thunderbolt 3/USB 3.1 という現代の技術でリファインされた MacBook Air が登場したのだ。MacBook は併売されたが、スペックの割に価格は下がらず、一夜にして位置づけが微妙なマシンになってしまった。
Air を冠するデバイスとして、iPad Air があるが、iPad Air も前モデルから 5年たった 2019年に第3世代がリリースされた。iPad Air は Chromebook 対策として大幅に値下げされた iPad とクレイジーに高価格な iPad Pro との間を埋めるマシンとして正しく整理されているが、ノートブックにそれだけのスペースはなかった。
MacBook 10万円未満、MacBook Air 15万円、MacBook Pro 20万円という構成も今となっては維持できず、特に低下価格ラインでは利益が出ないと判断したんだろう。
MacBook 12インチを使っているが
僕は MacBook 12インチモデルを使っている。初代マシンの Early 2015 だ。1.3GHz + 512GB SSD というスペックなので、今でも全くもって普通に使えている。「新しい MacBook Pro もカッコいいなー」なんて思うが、Apple の歴史の中で最小・最薄・最軽量 の MacBook はとにかく持ち運びに便利。鞄に入れても「パソコンを持ち運んでる」感が全くない。
ストロークが極小のキーボードが入力しやすいとは思わないが、これは MacBook Air / Pro でも大差ない。個人的には二重入力などの経験もない。サイズ・重量あたりの生産性は iPad Air の比ではなく、5年弱になるマシンとは思えない満足度で使っている。
「12インチサイズのコンピュータとしては iPad Pro で代替したいので故意にラインナップから消し去った」、という推測も見られるが、まぁ、MacBook の品質を実現する限り低価格では利益は薄いし、MacBook Air を MacBook としてリリースしても良かった訳で、MacBook よりも MacBook Air という名前を残した、とみる方が正確だと思う。エントリーモデルを購入する学生には MacBook Air の方がネームバリューがあるのも事実。もしくは、Apple 社内・マーケティングに Air という名前を崇拝する陣営「 Air 教」がいるんじゃないかな(笑)。
12インチのノートブック、日本ユーザには向いていると思うんだけどな。なんか残念。
Macのラインナップは Mac Pro / iMac、MacBook Pro / MacBook Air となんかバランス悪い。しばらくして MacBook が復活するのも面白くていい。いっそのことポリカーボネートのボディでカラフルなバリエーションで再登場とか。でも、現在の Apple は手堅い商売しかしないからなぁ。
あ、HomePod とか手堅い商売じゃないか(笑)
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