今年はキーボードも弾くぞ、ということでピアノ練習を開始。1年間、キーボードの上には書類や荷物が乗っかっていたので部屋の掃除をしたりなんだり。久しぶりに弾いて思うのは、Synthogy Ivory はいい音するなぁ、と。
Rhodes Piano 音源はサンプリングもモデリングもいくつも持っているけど、ピアノ音源はこれで決まり。というか、Ivory 持っていると他音源に目がいかない。チックコリアも使ってる。
I use Ivory as my basic accoustic piano sound for my work on Sibelius and Logic. It gives me a real piano feel. / Chick Corea
遡ること十数年前、Kurzweil キーボードはピアノ音源として高く評価されてきた。当時、安価になったハードディスクの容量頼みで、数ギガ、数十ギガのサンプリングピアノ音源が登場しはじめていたが、たった数十メガという ROM 容量で「使えるピアノ」を鳴らすことが出来たのは、ピアノ音源としてのリアルさではなく、ピアノサウンドの音作りが現場で使いやすいものだったからだ。商品概要ページにも、
“ジョー・イエラルディほど、音楽的なサウンドを作り上げるの才能をもった人は滅多にいない。ピアノ音色はKurzweil Music製品の中でも得に評価の高いものだが、それはジョー・イエラルディのサウンドデザイン力に負うところが大きい。ピアノサウンドのプログラミングに関して、彼ほどの経験を持った人は、私の知る限り存在しない” – Raymond Kurzweil
と紹介されている。「Kurzweil在籍時代からピアノ音源を追求してきた、ジョー・イエラルディとジョージ・テイラー。彼らが初代Ivory発売時から約5年の歳月を費やして世に問う、Ivory II」。というかこいいキャッチがついているが、私は次のコピーの方が好きだ。
“Ivory II… その音は、ほとんど神懸かっている。” – Stephen Fortner, Keyboard Magazine
実際、Ivory のピアノ再現は美しく、「本体の箱鳴り残響をプラスしました」という単純なものではない。クラシックを弾いた場合、弾き始めのペダルを踏み込んだ瞬間に弦が解放される空気感がよく出ている(少々出過ぎなのは簡単に調整できる)。ペダルを踏んで単音を連打した時の鳴りもリアルだし、弾き終わりの大切な最後の1音も優しく弾けば美しく響く。MIDI だと強弱が 128段階なのが残念でならない( MIDI の新規格で10倍ほどに出来ないものか)。
Ivory は Bösendorfer 290 Imperial Grand、German Steinway D 9′ Concert Grand、Yamaha C7 Grand を収録しているが、それぞれキャラクターが立っていてとてもイイ。バンドで弾くなら YAMAHA C7 だし、クラシックピアノを弾くなら Steinway、ベートーベンの月光を弾くなら Bösendorfer だ。個人的には何もかもが美しい Steinway D9 Concert Grand のプリセットが好みだ。
加えてピアノ音源として必要なのはアップライトくらいだが、Ivory II Upright Pianos というのもある。すまん。アップライトは Native Instruments の Komplete で充分だと思っている。もしゲットすれば Ivory を使うと思うけど。
久しぶりに Ivory を弾いたので感動のあまり紹介してみたが、日本代理店のホームページをみてみたら、
Synthogy社 価格改定について(2014年2月3日(月)より)
昨今の円安基調が進む為替環境によるコスト上昇のため、現価格が維持することが難しくとなっております。誠に心苦しいのではありますが、価格改定となる旨何卒よろしくお願い申し上げます。
価格改定実施日:2014年2月3日(月)より(下記全て税込・一部抜粋)タイトル:Ivory II Grand Pianos
定価:¥35,800⇒ ¥40,950
だそうだ。あらら。旧価格で販売されているパッケージをみかけたらチャンスですね。お店によって値段が違うのでアマゾンで検索する際はいろいろ試してみて下さいませ。
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