MASCHINE Mk3レビュー : デザイン・操作性・機能性すべてをアップグレード、極上・輝くトラックメイキングツール

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MASCHINE Mk3 : デザイン・操作性・機能性すべてをアップグレード、極上・輝くトラックメイキングツール

週、新しくなった Native Instruments MASCHINE Mk3 が届き、週末じっくり MASCHINE Mk3 を触ってみた。筐体デザインがスマートでエレガントになった Mk3 は、その機能も中身もゴージャスにアップデートされており、非常に強力な「マシーン」になっています。

Mk3 に特化したマニュアルがまだないので(商品にマニュアルが添付されていない、驚き)、全部の機能を試した訳ではありませんが、インプレッションを書いておきます。

操作性の次元が変わるカラー&高密度ディスプレイ

MASCHINE Mk3

MASCHINE は音楽制作におけるほとんどすべてのオペレーションを Mac/PC を触ることなく MASCHINE ハードウェア本体で完結できるように設計されている。これまでの MASCHINE Mk2 にもモノクロのディスプレイが 2機あったが、正直なところ、これを使うシーンが全くなかった。

というのも目の前に iMac の大画面があり、ファイル操作やサンプルの検索、再生箇所の頭出しなど、基本操作はすべて Mac の方が便利。なので極論すると MASCHINE のディスプレイやボタン類など、演奏に必要なものを除いて必要ない。よって「MASCHINE Mikro でいいじゃん、小さいし可愛いし」となり、日常は圧倒的に MASCHINE Mikro を使うことが多かったのが実情。机の上がせまくなるし。

新しい MASCHINE Mk3 のディスプレイは広くて見やすい。カラー表示&高密度化で、表示する情報量もかなり増えた。後述の専用ボタンの増量も相まって、MASCHINE のみで操作するシーンが増えました。

例えば、昔のプロジェクトを開いた際に、パッドにどんな音を配置していたか、MASCHINE をみるだけで確認 できる。個人的に MASCHINE をリアルタイムでパッドを操作する「演奏楽器」として扱うことが多いので、同じような音やフレーズが各 Groupで微妙に違う配置でアサインされていることが多い。

高密度カラーディスプレイがパッド音色名を読みやすく表示してくれるので迷わなくなった。これを機会に、よく引っ張り出すキットなど音色名を読みやすく整理してみた。うん、便利です。

機能ボタンの増加で使いやすく

Maschine Mk3 vs Mk2
コンソールの新旧違い クリックで拡大

新しい MASCHINE Mk3 は従来機に比べ、ボタンが 11増えている。新しく割り振られたボタンが便利だ。

例えば FIXED VELOCITY 。パッドベロシティをボタン一発で固定 できる。よく使う機能だし、リアルタイムで演奏する際には重宝します。そしてパッドの上に並んだパッドのモード切替えスイッチ。パッド、キーボード、コード、ステップ入力などを一発で指定できる。パッドボタンを押せばいつでもパッドの音色を確認できる。

NOTE REPEAT も専用ボタンに。分かっていらっしゃる。

大きくなり叩きやすくなったパッドもいい。特に パッドの打鍵音が静かになった のは大きな改善ポイントと思う。

演奏スタイルを変える Smart Strip

MASCHINE Mk3

MASCHINE Mk3 では MASCHINE JAM にフェーダーのごとく設置されている Smart Strip を横配置で搭載 した。同じものを KONTAKT KONTROL S61 で使っているのであまりいいイメージがなかった(ピッチベンドやモジュレーション操作に使うならホイール型の方が断然、使いやすい)。

が、この横配置された Smart Strip と Perform FX との組み合わせが実にいい。Perform FX は MASCHINE 2.5 から搭載された演奏系ダイナミックエフェクターで、FILTER や STUTTER、SCRATCHER など「Smart Strip を触りたく」なるエフェクトが盛りだくさん。演奏中に PERFORM ボタン一発でトラックにフィルターをかけることができる。スライダー操作でフィルターをゆっくり開けていく。ブレイクにピッチを急激に落とすのもいい。うん、実に楽しい。

Perform FX は Group にはかけられても MASTER にはかけられないのが残念だが、よく使うプロジェクトの Group に片っ端から Perform FX をアサインしておいた。

オーディオインターフェイス搭載

MASCHINE MK3

MASCHINE が 96kHz/24-bitオーディオインターフェイスを搭載 したことで、母艦の Mac 以外に MASCHINE ハードウェアだけでセットアップできるようになった

外部音源をサンプリングするにも楽だし、サンプリングしなくても外部音源をミックスでまとめるのにも便利(ウチでは Roland SYSTEM-1 が常時インプットにつないである)。ヘッドフォーン端子があるので取り回しも非常によくなった。書くとシンプルにこれだけだが、精神的に「MASCHINE だけあればいい」というのは非常に助かる。

これから MASCHINE を使う人が羨ましい

これから MASCHINE を買う人には文句なく MASCHINE Mk3 をオススメする。問題は現行ユーザだよねぇ。ハードウェアのみのアップグレードオプションはないので、基本は買い直す(買い増す)ことに。Mk3 を買えば Mk2 は必要なくなるので、ヤフオクやメルカリが MASCHINE Mk2 祭りになると思います。

僕は機材入替えと位置付けて MASCHINE ソフトウェアライセンスごと売却しました。シリアルの入替えのために MASCHINE ソフトウェアを全部アンインストール&再インストールしたり、MASCHINE ライセンスに紐づいている KOMPLETE SELECT もアンインストールしたりと面倒でしたが、まぁ、なんとか。

ピカピカ光るハードウェアの話が続いていますが、MASCHINE Mk3 はオススメです。一緒にマシーンやりましょう!

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コメント

  1. 波形研究所 所長 takefumi より:


    MASCHINE Mk3 と AudioRealism Bass Line 3 のコラボです。

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