モジュラーシンセの MNG 紹介。Expert Sleepers Disting mk4。モジュラーシンセは少しずつ収集しているんだけど、基本的には音楽を作るためではなく、音を観て聴いて楽しむ装置と位置付けている。
インプットはアナログシンセ以外にも DAW で作った楽曲をカセットテープに録音して、それをモジュラーで再生する、といった使い方をしていて、現在のところ楽器というよりエフェクターという感じ。ノブを自分でいじったりするアクセスの良さと、変調をエンベロープでコントロールするアクセスの悪さの双方を楽しんでいる。
で、今回はデジタルユーティリティ、Expert Sleepers Disting mk4 について。
Expert Sleepers Disting mk4
さっき書いた「変調をエンベロープでコントロール」する際に、クォンタイザー(Quantizer)があるといいな、とずっと思っていた。多彩にレンジ変化するエンベロープによる音の動きも楽しいんだけど、それをスケールで鳴らす音程を限定したい、と。クォンタイザーは、入力された CV ピッチを一番近いスケール音程に補正して出力してくれる装置。
性能としては Intellijel Designs Scales が優秀で Moog 機器の CV 補正にも使えるのでいいんだけど値段がちょっと高い。もっと優先度が高いモジュラーが列をなしているので選択したのが今回の Expert Sleepers Disting mk4。
Expert Sleepers Disting mk4 はいわゆるマルチエフェクターのようなもので、たくさんのアルゴリズムにより、モジュレータ、エンベロープ、クォンタイザー、コンバーター、エフェクターと、なんにでもなるユーティリティ。オシレータにもなるほか、ボコーダーやオーディオプレーヤー、 MIDI ファイルプレーヤーなんて機能まである。当然、全部は試せてはいない。これほどの機能で 33,000円ほど。お買い得なモジュラーだ。
個々の機能は薄いし、操作性も良いとはいえないけど、「あぁ、ここであの装置が欲しい!」なんて要請に万能に応えてくれる。Ver.4.26 で 112種類のアルゴリズムが搭載されている(一覧はマニュアルをチェック)、凄い。
さっそくクォンタイザーとしてテストしてみた。周期的な CV エンベロープをスケールにしている。
クォンタイザーとして申し分ない。クォンタイズは15のスケールプリセットがある(下記)。クォンタイズ以外にもトランスポーズ、試していないけど MIDI コンバートも可能。
Disnting mk4 にはクォンタイザーがいくつか搭載されている、Dual Quantizer や Quantizer 2、Programmable Quantizer など。2系統のクォンタイザーを使えば和音での演奏も可能だ。使ってみて使いやすいものがあったらまた紹介する。
動画の後半でエフェクターを試しているけど、個人的には D-2 Tape Delay / M-6 Stereo Tape Delay、H-1 Crossfade/Pan が気に入っている。フィルターは別に持っているんだけど、D-1 DJ Filter もいい。ステレオが使えるフィルター M-5 Stereo Filter もいい。Reverb は Mutable Instruments Beads 内容リバーブがあまりに美しいのだが、別系統で必要な際に出番はあるだろう。
購入は Clockface Modular さんをオススメしておきます(自分はここで買っています)。
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