トラック解説。今回は手短に Forest in Salzburg -2020 Dream Edit について。Forest in Salzburg は 2017年の 4月に KORG Gadget で作った楽曲。KORG Gadget のピアノモジュールの Salzburg の音がよくて、これだけでなんか作ってやろう、と思って作った。
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好きな楽曲なのと、Native Instruments NOIRE を入手して、「この楽曲をいろんなピアノ音源を使ってみたらどうなるだろう」と思い、リメイクした。
Forest in Salzburg
オリジナルバージョンは 9パート Salzburg を並べている。リメイク版も同じく 9つのピアノで構成されている。KORG Gadget は外部プラグインが使えないので、MIDI でエクスポートして MOTU Digital Performer に移植した。KORG Gadget はトラック単位で MIDI が吐き出せるんだけど、なんか切り貼りや修正が面倒だった覚えがある。
制作方針としては「ピアノだけを差し替える」「MIDIはいじらない」というものだったんだけど、Salzburg を聴きながら弾いた MIDI なので、他の音源に切り替えた時に、主にベロシティの解釈が異なり、「下メロ、転んでないか?」なんて思うところも。ま、MIDI はいじらずに回避した。
「いろんなピアノを使おう」と思ってはじめたものの、異なるピアノ音源って結果、混じりにくいことが分かった。ブラスやストリングスはいろんな楽器がまじっているものだけど、ピアノはなんかダメだ。確かにアップライト、スタンウェイグランド、ヤマハC-3ピアノの3連奏とか音楽的成り立たせるのはムリそうだ。結果、使った音源は下記の通り。
- KORG Salzburg 3パート
- Native Instruments NOIRE 4パート
- Synthogy Ivory 2パート
いろんなピアノの音源を混ぜるのは音楽的に良くないみたい
他音源に差し替えるはずだったパートを 3つ KORG Salzburg に戻している。典型的なものは最初に出てくるベースパート。打鍵からの立ち上がりや響きが他音源では再現されず、Salzburg の癖からためて弾いているので、あー、Salzburg じゃないとダメなんだ、と戻している。Native Instruments NOIRE は色んなピアノの音が出せるので、NOIRE といいながら、かなり違った設定で使っている。1つのピアノのサウンドでバリエーションを作るのは良くても、9つの違ったピアノは使えない、ということのようだ。
これも好きな音源、UNA CORDA も「あそこに使おう」と思ってたのだが、これもマッチしなかった。最後はピアノとしてはメインで使うことが多い Synthogy Ivory。好きな方向性が似ているのか、German Concert D Grand II で綺麗にはまったと思う。
オリジナルとの違い
オリジナルとリメイクを比べると、格調が違うように聴こえると思う。理由の1つはピアノサウンドの違い。どのパートにどのピアノを使ったかは想像して欲しいのだが、例えばアルペジオを弾いた時の空気感はピアノとしての完成度が高い Synthogy Ivory を使っている。
そしてもう1つの違いはリバーブエフェクト。全体的には MOTU eVerb を使っているのだが、KORG Gadget のリバーブとはひとつレベルが違う。全体の空気感はリバーブの差(特質)だと思う。
次回リメイクでは
結果、楽曲の品質アップにはなったが意外と苦労した。来年にはストリングス版を作ってみようかな、と漠然と考えている。さすがに今度は全パート、アレンジからなおさなきゃならないので、ちょっと後回しにします。
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