teenage engineering の新製品 EP-133 K.O.II のフェーダー問題 について。製品が届くないなや、フェーダーが壊れてる、と話題沸騰となっている例の件だ。国内代理店経由で購入する人に気をつけて欲しいこと、直接輸入した人の対処について、情報をまとめておく。
teenage engineering EP-133 K.O.II のフェーダー問題
teenage engineering EP-133 K.O.II はサンプラーマシンとして面白い製品なのだが、その特徴のひとつが「フェーダー」だ。左下部にあるフェーダーを操作することで、各グループのレベルやエフェクトのミックス調整をリアルタイムに行うことができる。フェーダーは EP-133 K.O.II が単なるサンプラー搭載シーケンサーではなく、リアルに演奏できるマシンになっているポイントにもなっている。
このフェーダーが壊れている、という現象が非常に多く報告されている。teenage engineering は比較的小規模のハードウェアディベロッパーであることから部品選択や品証工程が弱い、という印象があるが、アーリーアダプターやエンドーサーの多くからこのフェーダー問題が報告されたことで、国内代理店も「全品検品」を迫られることになったんだと思う(賢明な判断だ)。
この記事で扱うフェーダー問題とは、フェーダーの接点接触が悪くなる(または最初から悪い)ことが原因で、「フェーダーが操作できない」「フェーダー値が勝手に入力されてしまう」といった現象が発生すること と定義しておきたい。
teenage engineering EP-133 K.O.II を買ったら気をつけること
この接点不良を招く原因は「フェーダー部品の壊れやすさ・初期不良」もあるのだが、もうひとつ「フェーダーに取り付けるキャップが一因」となっていると思う。EP-133 K.O.II はノブやフェーダーに取り付けるキャップ部品が未装着の状態で出荷されている。キャップを自分で取り付けるのだが、取り付けるのに苦労するのがフェーダーなのだ。
フェーダーのノブ部分とプラスティックキャップのサイズが合ってないため(余裕がないため)、キャップ装着時にフェーダーを上方向から強く押し当てることになる。その結果、フェーダーの接点部分が潰れてしまい、接触不良を引き起こすようだ。
もちろん「キャップを取り付ける前からフェーダーが動かない」というケースもあるようだが、上記の場合はせっかく国内代理店が検品をしていても、結果壊れてしまうことになる ので注意が必要。
いずれフェーダーキャップのサイズ変更やフェーダーパーツの変更が行われるかもしれないが、ファースト・セカンドロットは対策がされていない状態だと思うので、取り付ける際は力を入れすぎないように気をつけて欲しい。
直接輸入している場合の対処
teenage engineering EP-133 K.O.II フェーダー問題 🎚️
フェーダーキャップを取り付ける時に力を入れないこと。
サイズが合ってないので無理やり押し込むことになるんだけど、これをやると壊れる。国内代理店が検品していても、これをやると壊れる。#teenageengineering #ep133koii #ep133ko2 pic.twitter.com/HxY4v0yzCn
— 波形研究所 気になるニュース🇺🇦 (@waveformlab) December 9, 2023
teenage engineering では同現象の製品不良について「保証交換」を行なっている。terms and conditions worldwide を deepl.com で翻訳してチェックしておこう。
彼らの直販オンラインサイトから購入したケースしか分からないが、サポートに問い合わせれば製品交換に応じてくれるようだ。
support portal から warranty & repair に進み、repairs in EU and rest of the world (US and Canada excluded) – who do i contact ? をクリックする。画面下の for all other products by teenage engineering: のリンクから問い合わせる。
文面は症状を日本語で書いて、deepl.com で翻訳すればよい。問い合わせ・交換・返品のフォームでは 本体のシリアルナンバーを記入する欄がある。シリアルナンバーは EP SAMPLE TOOL で本体と接続すると確認できる(左隅にバージョンとともに小さく表示される)。
分解などの行為は保証対象外になること、保証期間は2年間だが、初期不良返品は商品を受け取った日から14日が経過する前に support.teenage.engineering/hc/ja-us/requests/new にリクエストを提出しなければならない 点に注意しておこう。
まぁ、輸入した人は「直接輸入とはそんなもんだ」と割り切って淡々と作業を進めるのが吉です。下記、自分のユニットがストックホルムから帰ってきたので、顛末を紹介しています。
ぜひ、参考に!
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