KORG monologue には minilogue と同じように小さなオシロスコープがついている。僕がシンセサイザーを出会った頃はサンプリング音源はまだ非常に高価で、デジタルボルテージコントロールオシレーターを搭載したシンセサイザーが主流だった。KORG POLY-800 や Roland JUNO-106 といった時代だ。
DCO ではあったがサイン波や矩形波、ノコギリ波といった波形の形と出音のイメージがマッチしていた時代。「シンセリードならサイン波をベースに少しギラつくノコギリ波をブレンドしようか」とか「ブラスサウンドならノコギリ波で、Attack は微妙にずらして」とか、音作りの基本を経験できる時代だった。多くのシンセ少年も同じ体験をしたと思う。
しかしその後、シンセサイザーの主流はより複雑な変調を行う音源方式(ヤマハの FM 音源や、カシオのフェイズディストーション、カワイのアディティブ・シンセシスなど)、そして音源の再現性が高いサンプリングベースへと移ったことで、波形にモジュレーションをかけたり組み合わせたりというシンセサイザーは姿を消し、シンセサイザーを所有していても波形に馴染みがないユーザが一般的になったと思う。
けど、ウェーブにはロマンがある、先生はそう思うんだ。
KORG monologue のオシロスコープを眺めていると楽しい。昨日の monologue レビュー記事に続き、YouTube に波形のゆらぎを楽しめる動画をアップしておいた。
先生の好きなサイン波からスタートし、フィルターとレゾナンス、2つ目の VCO でゆらぎ・ディチューンのダンスを楽しみ、ドライブやレズナンスによるイベントを経てサイン波に戻る 3分ほどの旅だ。
YouTube にコメントが付いていたので解説を増やしたけど、ディレイとリバーブを使っています。monologue の出力はアナログシンセサイザーの出音まんまなので、幻想的ではないです。iPhone X のカメラと iMovie で作っています。
波形のゆらぎを見ているだけでも楽しい。ぜひ、波の戯れをお楽しみいただければ、と思うのです。
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