KORG volca nubass – VACUUM TUBE SYNTHESIZER が発表されました(製品ページはこちら)。ちょっと前にリークされていたマシンですが、発売開始は 2019年 7月下旬と少々先。Volca シリーズを積極投入している最近のコルグ、シンセサイザーのファン層も変わりつつあるんでしょうかね。
真空管オシレーターを搭載したベースマシン
KORG が製造している 蛍光表示管技術を応用した真空管デバイスである Nutube をオシレーターにも使える回路として搭載、「真空管+アナログならではの暖かみがあり芯が太く分厚いサウンド」を特長とする。
これまで、KORG Electribe など、出音部分のドライブ装置として真空管を搭載した機種があったが、なんとオシレータに搭載している。Nutube はオシレータだけでなくサブオシレーターのドライブ部・サチュレーションの双方で機能するように設計されている。発音数はモノラルの1音。ベースマシン、ということですね。
Nutubeに搭載された2系統の真空管回路のうち、1つをオシレーターに使用し、ノコギリ波または矩形波を生成。もう1つをサブ・オシレーターのドライブ回路に使用し、オシレーターの1オクターブ低音で音の厚みや暖かさを加えます。このオシレーターとサブ・オシレーターによって、真空管によるシンセ・サウンドの醍醐味を存分に味わえる回路構成となっています。
フィルターはトランジスタ・ラダー・フィルターを採用、シーケンサーも
フィルター部はトランジスタによるラダー・フィルターを搭載。このフィルターを介して、最後は「ストンプ型の名機をイメージしたアナログ回路によるオーバードライブ」につながっている。ストンプ型の名機というのが意味が分からないが(BOSS のストンプ?)回路全体としてウォーミング・分厚いワイルドな音のために設計されている感じ。
YouTube / SoundCloud のサンプルやデモを聴くかぎり、ローはサブオシレーターもあって、めちゃめちゃに太いけど、ちょっとハイの抜けが悪い感じがする。最近、アナログシンセサイザー回帰がトレンドだけど、80年代、「デジタルはハイの抜けがいいよね」と言ってたような。
シーケンサーは Volca おなじみのモーション・シーケンスに対応した 16ステップシーケンサー、16パターンを保存できる。トランスポーズ、アクセント、スライドの3つのアクセントを設定可能だ。TB-303 をイメージすれば分かりやすい。
そして最近のコルグ製品でみられる iZotope Ozone Elements がなぜか付いてくる(笑)。みんな大好き Ozone Elements のほかにも各種音源が添付されている(詳しくはホームページで)。
なかなか面白い
volca シリーズのベースマシンといえば、volca bass が存在する。ルックスも TB-303 を意識したシルバーボディ、出音も 303 をイメージできるものだ。今回の Nutube bass もノコギリ波・矩形波の 2種構成からも TB-303 と同様。
volca bass がフィルターの CUTOFF / Reso の味付けしかできなかったのに加え、発音部を強化し、外付け想定っだったドライブ回路を内蔵した、volca bass 強化版としたのだろう(できればディレイ兼フランジャー・フェイザーも搭載して欲しかった)。
価格は手頃な 25,000円(税別)とのこと。
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