AIRA シリーズのデバイス、Roland VT-3 の後継機、Roland VT-4 が発表された。ボーカル用エフェクターというより、ボイスチェンジャーに近いのだが、「このマニアックなカテゴリ、諦めてないのね」という感じで面白い。VT-3 は DJ の煽り用エフェクターという感じでボコーダー、Lo-Fiエフェクトなどを搭載していた。「こういうデバイス、どうっすか」という VT-3 だったが、新機種 VT-4 ではリアルタイム操作重視の伝統を引き継ぎながらも、もう少し実用側に寄せてきている。
ボコーダーがキーボードでハーモニーを指定できるようになった
MIDI IN 端子が追加され、キーボードでボコーダーのハーモニーを操作できるようになった。これが前モデルに一番多かったリクエストだったのではないだろうか。VT-3 にも VP-330 ゆずりのボコーダーはあったが、ボイスをロボット風に加工するものだった。VT-4 ではボコーダーの内蔵音源をキーボードで演奏できる。ハーモナイザー的な使い方が可能だ。
夏にやったライブステージでボコーダー(iZotope VocalSynth 2)を使ったんだけど、やはり MacBook のセットアップが面倒だった。電源確保して、Mac にオーディオインターフェイスつなげて、ヘッドセットマイクをルーティングして、なんてやってると本当にゲンナリくる。専用ハードウェアはマイクをつなげるだけでいいし(乾電池で動く)、動作も安定している。ライブ向きだ。iZotope VocalSynth 2 のサウンドは強烈なので、レコーディングにはいいのだが、ライブだとボコーダーなんて周波数的に埋もれやすいし(笑)。
VT-4 のボコーダー、ロボットボイスは非常に反応が速いのも見逃せない(聴き逃せない)。 VP-330 や、DaftPunk のような AutoTune っぽいものも鋭角に発音することができる。
ロボット、メガフォン、リバーブなど使えそうなものを全部用意
エフェクトとしてはボイスチェンジャーのほか、ROBOT、MEGAPHONE、VOCODER、HARMONY、REVERB に直接アクセスできる。ライブでボーカルにではなく、ボイスにかけたいエフェクトが揃っている、という感じだ。楽曲のキーを指定すればスケールにあわせてケロケロしてくれる。
ライブで MC やったりする人や DJ にはいいんだろうね。
個人的には単にボコーダーに見えるので買うことはないと思うけど、AIRA シリーズなので紹介しておきました。
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